理科学習指導資料高等学校「理科2」の指導-028/139page

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6.水道水及びプール水中の残留塩素を調べる

1 ねらい

 水道水やプール水の消毒には塩素剤が用いられている。これは,塩素の殺菌作用が強く,かつすみやかにその作用が表れるためである。このように,塩素は私達の生活に極めて関連の深い重要な物質である。しかし,水の殺菌に用いられている微量の塩素や,塩素剤に含まれる有効塩素の定量及びこれらの塩素の分解の状況については,理科1や選択化学にも取りあげられていない。そこで,水中の残留塩素の定量法や水道水及びプール水中の残留塩素の消長に関しての理解を深めさせ,比色分析法を習得させたい。

2 準備

 オルトトリジン塩酸塩,リン酸一水素ナトリウム,リン酸二水素カリウム,クロム酸カリウム,重クロム酸カリウム,活性炭,チオ硫酸ナトリウム,ウケナー比色管又は光電比色計,ビーカー,ガラス棒,電熱器,ガラス管,ゴム管,メスフラスコ,ピペット

3 方法

〔実験1〕 残留塩素の定量について

(1)残留塩素定量法の概要

  残留塩素の定量法としては,オルトトリジン法(OT法),オルトトリジン亜砒酸法(OTA法),DPD法,ヨウ素滴定法,電流滴定法があるが,ここでは,簡便で比較的多く用いられているオルトトリジン法を用いる。

(2)オルトトリジン法(OT法)

 1)原理
  残留塩素が PHl.3 以下でオルトトリジンを酸化して生ずる淡黄色〜黄かっ色の度合いを標準液と比較して測定する。また,結合型有効塩素は PH1.3 において徐々に塩素の形へと変化するが,この間の反応に時間がかかるのを利用して,遊離塩素と区別して測定することができる。

   オルトトリジンと塩素の反応

 オルトトリジン                   黄色ホロキノン
オルトトリジン  +cl2 →  黄色ホロキノン

 2)試薬の調製

  ア.オルトトリジン溶液
    オルトトリジン塩酸塩を 1.35g とり,約 800ml の純水に溶解する。これに濃塩酸 150ml を加えてかくはんした後,純水で 1l とし,かっ色のびんに保存する。
  イ.残留塩素標準列の調製法
  (ア)緩衝液の調製
    105〜110℃で乾燥し,デシケーター中で放冷したリン酸一水素ナトリウム 22.86g とリン酸二水


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