理科学習指導資料高等学校「理科2」の指導-130/139page

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(1)方法

  ケプラーの方法による作図の手順(表2)
 1)太陽を中心に半径5cmの円をグラフ用紙上にえがき,これを地球の軌道とする。
 (ケプラーは火星の位置の観測値から考察して地球の軌道を求め,これを確かめている)
 2)中心から任意の方向に線を引き,その方向を日心黄経0゜(春分点の方向)とする。
 3)春分点の方向から左まわりにM1の場合93゜測って中心から線を引き円との交点をE1とする。(2図参照)
 4)E1から,春分点の方向より左まわりに78゜線を引く。
 5)Eについても同様に 3), 4)の作業をする。E1とE1´から引いた直線の交点をM1とれば,M1は火星軌道上の一点となる。
火星の位置

表3の資料を用いて作図する手順
 6) 1),2)は前と同じ
 7) M3の場合,春分点の方向から左まわりに3゜測り,中心から線を引く。
 8)太陽からの距離7cm を線上にとり,その点をM3とする。M3はその日の火星の位置である。

(2)結果

a ケプラーの第一法則について
 火星軌道のグラフ用紙を軌道が重なるように2つ折りし,折り目との交点をPP´とし,PP´の垂直二等分線との交点をQQ´とする。
 1)作図した火星軌道が円であるか,楕円であるかを調べる。
  楕円の長半径 CP をa, 短半径 CQ をb, 離心率をe とすれば  e=a2−b2/a=cs´/a で求められる。
  作図した軌道の離心率を教科書の値とを比較せよ。
 2)CP(公転半径)の長さを天文単位で表せ。また,教科書の値と比較せよ。

b ケプラーの第2法則について
 1)作図した火星軌道から,太陽と火星の距離,速さ(火星が1日に動く平均の角度)との関係を調べ表に記入する。
 2)遠日点付近の△SM8M9 の面積と近日点付近の△SM14M3の面積を正方眼の数で求めよ。


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