理科学習指導資料小学校低学年理科の指導-081/116page
こんどはどんな汁がとれるかな。
J 汁のとり方や汁の見方について話し合う ○やっぱり花の色と同じ色だよ。
○水を入れるとこいのがうすくなるよ。
○やってみないとわからないな。
●児童は汁の特徴について色の面からだけ見ようとしている。そこで、どんな汁といった時、色だけでなく他のことで調べられないかなと発問した。
○においもあるかもしれないよ。
○手でさわってもいい。
●色だけでなく、においや手触りなど五感をフルに使って調べていこうと話し合った。
自分で準備して色水づくりを始めよう。
写真6色 水の色に注目しているS子
K 集めた草花や実をつかって汁をとり、とれた汁を観察する ○ぼくね、シソでやったらむらさき色がとってもこいよ。先生、シソのにおいもあるんだよ。
○ブドウの実(ヨウシュヤマゴボウ)はむらさきでないでしょ。でも汁はむらさきなんだよ。
○くきのへんでも、こい色水になったよ。
●1つの植物を水の量を変えながら、何度も汁を取り出している児童もいる。そして、机の上にそれをならべて満足そうな様子である。
○ぼくのは、リンゴのにおいがする。
○先生、いいにおいとわるいにおいがするのがあるんだね。
○汁をとったら、手がこんなになった。(ヨウシュヤマゴボウの赤い汁を手にいっぱいつけながら)
●はじめは、汁の色にだけ注目していた児童たちも、やがて汁のにおいや、手につく汁に意識を向けていった。児童は、植物の汁について多様な見方ができるようになったと思う。
くだものや野菜からだって汁はとれるかもしれないね。この次は、くだものや野菜から汁をとってみようね。
第5時は、家からもってきたくだものや野菜を使って色水づくりをした。児童はこれまでの経験から、何もいわなくても色、におい、手触りなどを確かめていった。
また、汁を取り出す方法も、これまでのたたく、しぼるの他に、擦ったり、切ったり、つぶしたり、ガーゼを使用するなど、くだものや野菜に適したとり出し方を工夫していくことができた。