理科学習指導資料小学校低学年理科の指導-089/116page

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7考察
(1)学習の展開
学習は、右図のように展開した。
児童は最後まで興味深くとりくみ、楽しい学習となった。自動車作りを素材にしたことも児童の関心をひきつける一因であった。
(2)発想を生かす活動と合科的指導
―わゴムであそぼうの活動―
ここでは、ゴムという材料で何ができるか、自由に試す場を与えてやった。できるだけ多様な活動を工夫させることにより、ゴムのはたら
きを意識させるのがねらいであったからである。はじめは、できなくてとまどっていた児童も教師の演示したピョンのまねからはじまり、ゴムでっぽうづくり、まとあて、牛乳のふたとばしなど、ゴムを利用したいろいろな遊びを経験していた。
ゴムでうごくおもちゃをつくろう
ゴムでうごくおもちゃをつくろう

―スーパーカーづくりの活動―
児童にとって興味のある自動車をゴムののびを利用して走るよう教材化したスーパーカーづくりである。ゴムの力で走ることをとらえた児童は、もっとはやく、とおくまで走らせようとする意欲を持ち、活発な活動となった。またスーパーカーらしくという児童の欲求は、箱をのせたり色をぬったり、ハンドルをつけたりなどの造形活動に発展し、自然に合科的な取り扱いとなった。
―トラックづくりの活動―
ゴムのねじれの力を自動車の動き方、物を運ぶ量におきかえてみることができるよう教材化した。自走するおもしろさをとらえた児童は、よりはやく、より力強くという願いのもとに、作る、試す、作りかえる、試すという一連の活動を通して、ゴムのねじれのはたらきについて気付いていった。また、この時間にもやはり楽しさを増すために造形活動が含まれ、理科を中心とした図工科との合科的取扱いになった。
(3)評価
前記のような評価の観点を設けチェックリストによる児童の活動の観察と指導を毎時試みた。その結果、児童一人一人の活動の様子が、具体的にとらえられ到達度が明確になり、助言指導が効率的に行なえるようになった。


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