理科学習指導資料小学校低学年理科の指導-108/116page

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関心を深めることがねらいである。そこで各活動の後で「あなたは虫が好きですか」の問いで回答を求めてみた。その結果が第1表である。

この調査は、本単元で扱われるコオロギ、バッタ、カマキリの3種に限定し、児童の虫に対する意識の変化を見ようとしたものであるが、この結果、どの虫に対しても虫のきらいな児童や、つかめない児童は減少し、好きになったと回答している児童が増加している。
活動B後の変化がややとぼしいようにみられるが、これは、グループでの活動で児童の自由な活動がやや規制されたこと、コオロギ以外の虫があまり捕れなかったことなどがその要因と考えられる。これから、コオロギについては「ふつう」と答える児童が多くなってきている。

(2)虫の住んでいる場所の気付き方
第2表は「コオロギはどんな所に住んでいますか」の問いに自由記述の形で回答させたものである。
事前調査では場所を漠然ととらえ、居場所の条件などにはあまり気付いていたいように見られたが、活動B後は湿気のある場所、暗い所などにも気付き、葉や石などのかげ、また、その下や中、上のように分析的に見るようになってきている。
活動D後は、さらにこうした気付きや見方が深まり、「草むらのじめじめした草のねもと」のようにくわしさを増してきている。この結果からも虫のすみか作りの活動の有効性が認められる。
以上、二つの調査からもわかるようにたんに虫とりをする活動のみでなく、虫が住んでいる自然をすみかとして再現し、えさを与えて飼育したり、世話したりする活動は、虫に対する興味、関心を一層高めている。これと同時に虫の住んでいる自然環境に対する見方もくわしくなり、分析的な見方が育ってきている。このことは、すみか作りを繰り返す中で自然を見直し、工夫していく活動を十分とってやることの大切さを示している。
第1表
  事前(人) 活動B後(人) 活動D後(人) 活動F後(人)
コオロギ 好き 16 18 (26) 25
ふつう 10 (18) 15 17
きらい 6 4 (1) 0
つかめない 3 2 (0) 0
無答 7 0 0 0
バッタ 好き 19 18 20 22
ふつう 15 17 21 18
きらい 5 3 (1) 1
つかめない 2 4 0 0
無答 1 0 0 1
カマキリ 好き 10 12 15 18
ふつう 13 15 12 11
きらい 6 6 6 5
つかめない 9 8 8 7
無答 4 1 1 1
第2表
  事前(人) 活動B後(人) 活動D後(人) 活動F後(人)
全体的な見方 草原、草むら 19 30 33 34
林の中 14 6 4 2
土手 18 11 10 5
土の中 26 19 8 9
条件に気付いた見方 しめっている所 4 13 20 18
日かげ 0 7 4 5
暗い所、目につかない所 0 5 6 7
分析的な見方 石の下、石のかげ 21 32 37 36
木の下、木のかげ 1 0 2 2
わらの下、わらの中 0 2 0 2
葉のうら 6 5 4 3
おち葉の下 0 2 2 3
かれ草の下、その中 2 1 4 8

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