先端技術をとり入れた理科(物理領域)に関する教材・教具-030/47page

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3.周波数計(中・高)

(1)前項 2の装置を周波数計として用いるためのアダプタ回路

(2)周波数計とその測定技術

(1)周波数計として用いるアダプタ回路

 これは、基準時計として用いる水晶振動子と家庭用100V電源の周波数の変動を比較した結果、水晶の温度変化による周波数の変動の方が大きく、むしろ、商用電源の方が信頼できることがわかり、経済的なメリットもあるので採用した。
 実験によりひねり出した回路は実に精度がよかった。お試しいただきたい。〔図14〕

〔図14〕
2のカウンタ/タイマに組みこむ場合は、A.B.C.の線を4回路、3接点のロータリスイッチで切換える。
周波数計として用いるアダプタ回路

 また、筆者の設計のポイントを述べると、一般の周波数計は、計数をしている間、前の時刻までのデータがホールドされていて、生徒にとって、計測しているという実感が湧かない、という意見があった。そこで、1sec間計測…その間表示された数字が動き、1sec間表示を静止させ、その後、0.5sec間0表示にするという表示サイクルにしたわけである。(実用新案出願)
 初段の7490で1/5の10HZにするが、デューティ50%のパルスを入力しないと、誤計測するので、回路に示したPIN接続となる。
 なお、この回路の電源はカウンタに接続したとき、カウンタから供給されることになる。

〔図15〕
周波数計として用いるアダプタ回路(電源組込)カウンタ入力交流は電源用交流と別巻線を用いる。

 AC3Vは電流が微小で、最大80uAである。また、交流が心要であることから、電源〔図15〕も組みこんだ方が便利になる。

(2)周波数計とその測定技術

 前項2のカウンタに接続すると、CKの周波数も表示される。100と出れば100HZである。VRで周波数を調節すれば、種々の周波数分の1秒の時計になるわけである。また、カウンタに切換えると、周波数計となる。1のデジタル電圧計を接続すると電圧計となり、更に、第一章のセンサを接続すると種々の計器として、活躍することになる。
 電源から流出する電流は約300mAなので、余裕があり、他の計器の電源としても利用できる。


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