小学校「福島県標準学力診断検査問題」による学力分析報告書1984-039/98page
観点(1) (知識・理解)について 観点(1)の平均正答率は79%であるが、小問によっては、46%〜96%の差がみられる。 2年生の場合も、単なる学習事項のおしつけでは、確実な知識として身につかない。1年生同様、身近かな社会的事象を具体的に観察させ、それらを絵にかいたり、文章化したり、ごっこ学習をしたりする表現学習を通して、知識としてより確実に定着させることが大切である。 また、2年生なりに、用語、固有名詞とその意味を関連づけて覚えさせることも必要である。 観点・小問ごとの分析 対策の視点 (2) 資料活用の能力
1 日常生活と小売店の関係 正答率をみると、生鮮食料品の購入の傾向については62%と低いが、スーパーマーケットの利用の傾向については81%、専門 店の利用の傾向については85%となっている。 誤答の様子をみると、品物を購入した日や場所の確認に手抜かりがある。スーパーマーケットにのみ注意が向けられ、絵グラ フ全体の読み取りをしていないように思われる。〇 問題文をよく読み、問題の意図をよくとらえることができるようにする。同時に、どこで、何をかったかなど、資料の見方(みる観 点)が正確にできるよう訓練をする必要がある。
〇 食品と日用雑貨の区分、連続して購入した品物など、自分の家庭の買い物を整理したりグラフに表現させたりすることが大切である。2 野菜づくりの工夫 季節を考えた野菜づくりの正答率は77%夏から秋にとれる作物は67%、ビニルハウスでの促成栽培については82%である。 誤答の傾向をみると、「きせつ」や「うつりかわり」という言葉がわからないようである。またハウス栽培の意図をとらえていないようである。夏から秋にかけての作物は「きゅうり」としているものが多いのは、資料よりも日常体験に頼るためと思われる。 〇 文脈にそった読み取りの力がほしい。
〇 季節の変遷と月のかかわりを理解させること。また、カードや絵で季節と野菜を結びつけたり、季節は色で区分したり、色彩感覚的なとらえさせ方が資料の読みとりでは大事である。
〇 ハウスの促成栽培は、自然栽培の場合と育つ時期も比較させ、そのずれに気づかせてみることも大切である。3 郵便物を速く確実に届ける工夫や努力 郵便物を守る工夫の正答率は、ポストの 〇 新旧2つのポストを比べて、そのつくりや機能のちがいを見分けさせたり、模型づくり