小学校「福島県標準学力診断検査問題」による学力分析報告書1984-041/98page

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せ、見方、考え方、話し方など読み取りの基本となる力を伸ばす必要があろう。合わせて、既成資料と比較させたり、必要な事実に目をつけさせたりする適切な助言、指導も大事なことであろう。
観点・小問ごとの分析 対策の視点
(3) 社会的思考・判断
 1 こんだて調べと買い物先の判断 正答率をみると、売っている店のことでさかなやは86%、にくやは87%、やおやは95%である。 誤答例では、「さかなや」と「やおや」を「さかや」とし、「にくや」は「パンや」としているものが多い。 ことばの読みちがいや、設問にある「ハンバーグ」「やさいサラダ」などの原料が判断できないためと思われる。
〇 あわてないで判断する学習や、文と絵図をしっかり結びつけて考える訓練が必要である。
〇 単一材料でない食品については、ふだん、どの専門店から買い求めるかを、見学学習や家庭の買い物調べなどを通して具体的にとらえさせておくことが大切である。
2 郵便物を確かに届けるための郵便局員の苦労 郵便物をぬらさない配慮は85%、届け先への配慮は88%の正答率である。 誤答の傾向をみると、「こわい犬のいる家はさけて」「じょうずな手紙は先に」「わかりにくい手紙は中を確かめて」届けるなど、郵便を受けとる人の立場でなく、局員の立場で判断しているように思われる 〇 郵便物は、発信者、受信者のどちらにとっても大切な内容のものであることを具体的に理解させることである。もし、それが届かなかったらどうかを考えさせ、配達係の責任に目を向けさせる指導が大切であろう。
3 パンエ場で働く人々の分担と協力 多くつくるための工夫は67%、機械を使った仕事の分担は71%の正答率である。 最近は、菓子に近いパンまであり、種類も豊富で、日常的に食べなれているためか仕事の分担を「いろいろの材料を使用して いるため」と判断してしまう例が見られる。 量産も分担の工夫も、すべて、機能面よ 〇 製作工程のすべてをひとりで作業する場合と、工程を分担した場合とで考えさせ、量的質的にどちらが効率的であるかをよく判断させることが大切であろう。
〇 学校給食のパンの大きさ、数、形などを例にして、工場見学など、学習の立体的な取り上げ方で、理解を深めておくことも大切であると思われる。

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