小学校「福島県標準学力診断検査問題」による学力分析報告書1984-042/98page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

観点・小問ごとの分析 対策の視点
りは、「おいしく、美しく」作るためのものと、とらえている傾向があらように思われる。  
4 安全で正確な輸送への配慮
(1) 正確な輸送のための時刻表は78%、正確な時計による発車の合図は81%の正答率である。
(2) 運転士の安全確認は60%、保線係の安全確認は72%の正答率である。 正確な輸送への配慮は、誤答がばらつき、駅員の任務内容がよく理解されていないように思われる。 安全のための仕事については、「客のせわをすること」と答えるなど、事故に直接結びつく内容を選んでいない例が多 い。
〇 時刻表や時計がなかったらどうなるか、列車やバス利用の体験と比較して、施設の役割を理解させておく必要がある。
〇 また、見学学習や、絵図などで、係員の仕事の様子をよく理解させ、その目的を明確にさせることも大事である。
〇 安全確認は、係の動作を通して判断させることが大事であり、自ら行動させて理解を深めてやることを心がけてほしい。
5 米づくりでの自然災害等に対する苦労 正答率をみると、かんばつの心配については79%であるが、気温の心配は53%と低い。台風と病虫害については83%、88%に なっている。 誤答例では、「つゆ時の雨」「出穂時期の晴天」「秋晴れ」など、いずれも米づくりで必要不可欠な事項を正しくないものととらえている。 〇 田おこしから刈入れまでの米作の手順を指導する際に、自然生育にかかわる気候のはたらきも絵図などで指導しておきたい。
〇 特に災害は、作業のように即時性を伴わない場合が多いので、農家の人の声を通して理解を深める手だてを工夫する必要があろう。
(3) 社会的な思考・判断
観点(3)の平均正答率は78%であり、小問によっては53%〜95%の差がみられる。 低学年の思考、判断は、具体物や事象を見聞きし、知的好奇心が働くことで深まってくる。 また、様子の再現や動作化も、興味・関心を強め、思考、判断を確かにする効果が大きい。しかし、誤答例をみると、知識の不正確さや、部分的な判断に偏っているものが多い。総合的な判断、対比、弁別、類推などの基本的な訓練と確かな知識の習得が必要である。

[検索] [目次] [PDF] [前][次]


掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。