小学校「福島県標準学力診断検査問題」による学力分析報告書1984-053/98page

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1.第3学年

(1)社会
観点・小問ごとの分析 対策の視点
(1) 知識・理解
1 自分の市の生産活動の特徴 果樹地帯、工場地帯、水田地帯の正答率は、それぞれ93%、96%、93%である。 誤答としては、駅の西方と北方を求めるのに、いずれも東と指適しているなど、四方位の判断の誤りや、設問の読みちがいか ら地図記号で解答している例がみられる。
〇 四方位、八方位について、北を基準とした読み方、方位の中心となるものと目標物との位置関係の見方をくり返し指適する必要がある。
〇 地図記号は事物と対照して読む訓練や作図で表記させるなど、正確に理解させることが大切である。
〇 絵地図と平面地図との比較も、理解を確かにする上で大切である。
2 絵地図の作成順序や地図記号、街のようす 地図作成順序の正答率は82%で、誤答例では「工―ウ―オ」の順序が多い。地図記号の正答率は郵便局が92%で高く、警察署 は64%と低い。(×)の記号を「役所」としている例が多く、その他に、住宅、工場など多岐にわたっている。 商店街は89%の正答率である。誤答の傾向として、地図記号を見落としたり、学校や工場を選んだりしている。 〇 方位―道路、川―建築物―田畑という作業順序については、書きやすさ、正確さ、見やすさなどの条件を備えているので、作図を通して具体的に気づかせる指導を心がける。
〇 絵地図記号は2年生の積み重ねのため、指導の手が抜けやすい。知識の定着度を把握し、カードや具体物と対比し適切に処置する必要がある。
〇 地域の地理的条件を見いだす学習は記号や方位の知識を活用した観察力を身近な事例から訓練する必要がある。
3 工場のようすを見学する時の観点 原料や製品、働きにくる人、生産順序や仕事の様子に関する正答率は、それぞれ、96%、91%、91%である。誤答としては、 休憩時の「ウ」が多く、ついで、「ア、力、工」の順で、社長名、家族数、スポーツなどを取り上げている例がみられる。 〇 工場見学で視点となる、工場の仕事、働いている人、原料と製品について、重点的に観察し、学習の整理を図る必要がある。さらに現場での質疑事項などを整理し、大事なところに十分時間をかけて見させることが大切である。
〇 観察事項は教科書等も参考に、興味中心に走らないよう、核となる事項を確認する指導導を大切である。

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