小学校「福島県標準学力診断検査問題」による学力分析報告書1984-054/98page
観点・小問ごとの分析 対策の視点 4 かまぼこ工場の原料の入手先や製品の送り先などの結びつき 原料の輸送手段は正答率82%で、誤答例として港からの陸上輸送を「船」としている。製品の販売先は66%の正答率で低い。 かまぼこの販売店を「やおや」ととらえた例が多い。 〇 地域学習のまりを配慮し、原料や製品の輸送方法を明確にすること。同時に、2年の商店の働きで学習した専門店の機能を想起させる必要がある。
〇 社会分業としての仕事から、品物の流通を通した地域の結びつきについて組織的な活動の動きを絵図などで整理していく学習が大切である。5 農家の人の仕事や農業協同組合の仕事 農家の仕事は81%、68%で、農協の仕事は73%、42%の正答率である。 農家と農協の仕事を混同している傾向があり、「野菜の種まき」と「販売市場調べ」の仕事について、特に理解が低い。 〇 生産物の安定と増収の願いを住民の声やグラフ資料で具体的に指導することが必要である。農家の仕事の工夫や作業時期についても生活の向上と安定が切実な願いであることを意識させる必要があろう。
〇 農協の仕事は、農家の生産活動を援助する組織体として、農家単独では困難な仕事をしていることに気づかせなければならない。6 県の浜通り、中通り、会津の三地方とその特色 浜通り地方の位置の読みとりは、75%の正答率である。 県全体からみた町の位置については、正答率77%である。誤答例としては南西が多い。 三地方の特色の正答率は、80%、71%、73%である。「阿武隈川」「太平洋ぞい」「磐梯山」など、核となる地理的条件をとらえていない例がみられる。 〇 地図と地図模型や写真、スライドを併用し特色をとらえやすくする。
〇 三地方の区分は、県全体の中で、土地の高低や主な川、湖など三地方の相違点をはっきりさせる。
〇 三地方の区分上必要な、おもな地形についての名前は、白地図や立体地図などを含め、「見る、かく」など多面的な手段の中でとらえさせたい。7 大型店や専門店の多い商店街と近所の店との利用のちがい 賑やかな商店街の利用は、95%、93%、 〇 商店街と近所の店とのちがいは、商品の種類、数、購入のしかた、便利さ施設のちがい等を中心にして、具体例をもとにとらえさせる必要がある。