小学校「福島県標準学力診断検査問題」による学力分析報告書1984-056/98page
観点小問ごとの分析 対策の視点 と人数のたて軸のかかわりをとらえていないための誤りが多い。 3 工場へはたらきにくる人の数や通勤方法の読みとり 通勤者数に関する正答率は75%、通勤手段については86%である。 誤答の傾向として、グラフでは読みとれない男女の人数や、計算上では多すぎる人数を示した選択肢を選んでおり、グラフの 読み取りで慎重さのたりない面もみられる。 〇 2つのグラフを比較する場合、まず、標題が何を表したものかを確かめる。 次はグラフの内容の相違点を調べ、何が違うか、どれだけ違うか明らかにする。その後で、ねらいにそった問題点を究明するような 訓練が必要である。 4 学校の移り変わりの様子の読みとり 学校ができたころについての正答率は90%である。誤答例では、「プール,100年前」など、設問の意味からはずれた指摘が がみられる。給食の始まったころについては98%の正答率で高い。誤答例では「100年、60年、38年」などがみられる。学校の 移り変わりについては87%の正答率で、完答を求めたためか誤りが多い。誤答では、「ウ―ア―イ」とした例が目立つ。 〇 3年の歴史年表では、地域の生活の移り変わりを、世の中の変動や推移にからませ、その関連や発展としてつかませる指導が大切である。
〇 学校の児童数の増減は、戦争や農村の都市化、住宅団地の増加などと対比させ、地図やグラフを活用した指導が必要である。
〇 年数のさかのぼり方については、今(現在)を基準にして事象の変化時期を1つ1つ明確に指示することも大切である。観点(2) (資料活用の能力)について
観点(2)の平均正答率は85%である。しかし小問によっては75%〜98%の差がある。 3年の地図指導にあたっては、四(八)方位の表し方、見方、地図記号等をくりかえし指導し、読図や作図力を養うことが大切である。特に絵地図から抽象的な平面地図による空間的な意識に移行する時期でもあり、両方の地図の関連性を十分配慮した指導を心がける必要がある。 棒グラフは比較させながら、そのものの実態をつかませる資料として大切である。年表は年代順に対照した表として、社会や地域の生活の変遷を