小学校「福島県標準学力診断検査問題」による学力分析報告書1984-058/98page
観点・小問ごとの分析 対策の視点 工場の効外移動を、製品の売り上げ増加と結びつけて考えているのは、工場の仕事と製品の販売とを同一視しているためと思わ れる。 〇 市街地の中にある工場と対比させて、写真やスライド、図表などで、具体的にとらえさせることが大切である。
〇 製品が小売店に直送されていないことを気づかせるのも必要であろう。4 市のうつりかわりの様子 棒グラフの人口数を読み取らせ、50年前と比較させる小問の正答率は32%と低い。 誤答例では「3倍」が最も多く、「15、40、80倍」等、多岐の解答が見られる。 人口急増の年の指摘については、74%の正答率である。おもな誤答例では「10年前」「40年前」が多い。 人口急増の理由については、66%と低い正答率である。誤答例としては、選択肢の「ウ」を選んだものが多い。 〇 市の変遷を人口の変化からみる場合は、社会事情と市域の広さから考えさせることが大切である。
〇 年表から判断させるには、大きな変化の時期について、常に現在を基準とし、「今から何年前のことか」、「その時、何があったのか」の2点をはっきりさせるようにする。
〇 確かめ方はカードやTPの重ね方で変化をもたせ確認させる指導が大切であろう。
〇 人□数の差は、基準となる数との対比のしかたに慣れさせる必要がある。5 地域の特色や様子 田畑の多い地域と商店街の地域を判断する小問の正答率は、それぞれ85%、67%である。 耕地の多い地域については、3つのグラフを比較し、農家数の多少で判断していないように思われる。 商店街の地域指定は、デパートやビルディングなどを工場と混同して考えている傾向が見られ、「ウ」のグラフを選択したも のが多い。 〇 グラフと絵から地域の特色を判断するにはまず、双方の内容をとらえることである。グラフが2つ以上の場合、絵の内容と共通するグラフの選択が大切になる。そこでねらいをはっきりさせ、何の絵かを判断して、グラフでの共通点をさぐる訓練が大切になる。 6 工場の立地条件 原料や製品の輸送面についての正答率と、工場で働く人の通勤面からみた正答率は、ともに80%である。 〇 工場の立地条件として必要な交通の便や働く人の確保について、事実を絵地図に表し具体的に把握させる指導が必要である。