第2回全国研究集会報告書-015/60page
「あとがき」を取り入れた説明文の指導に関する研究
青森県教育センター 指導主事 對馬修一
1.研究の趣旨
説明的文章の指導にあたって,論理的思考力の育成,即説明的文章の指導という図式を基底とした文章の構成・段落関係・要点・要旨等の操作技能を中心とした学習活動が浮かぶ。このことが,児童に「説明文の学習は難しい。つまらない。」という概念を抱かせる結果ともなったと考えられる。そこでその改善方策のひとつとして,児童一人ひとりが確かな学習課題を意識しつつ,感動(教材に最初に接した時の驚き・興味)を持続しながら主体的に読み進めるとともに,学習の楽しさや成就感を味わわせることをねらいとして,上記主題を追究した。
2.研究の内容
(1)学習指導要領の第6学年「理解」の目標分析
(2)先行研究「一人一人の子供に読む楽しさを味わわせる説明文の指導」
(3)本研究,説明文章「波にたわむれる貝」(東書6年下)の読解に「あとがき」を書かせることを取り入れた指導法の追究。
導入部 家庭学習「あとがき集め」から,「あとがき」に書こうとする観点を興味・関心により選択し,それぞれの読みのめあてを設定する。 目的意識 展開部 教材「波にたわむれる貝」を,めあてにそって筆者の視点から読み深める。 筆者の視点からの読み 終末部 筆者の人柄や問題解明の手順を確認し,筆者の立場での「あとがき」を書く。 再構成 3.結果と考察
(1) X2検定から, (2)S-P表から, (3)「あとがき」から, (4)意識調査・自己評価から, (5)感想文から
4.まとめ(略)