第2回全国研究集会報告書-019/60page

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個を生かす学習指導及び評価の在り方に関する研究

広島県立教育センター 指導主事 杉本良一

1.研究の趣旨

 新しい教育の課題として,基礎・基本を重視し,個を生かす教育の充実が叫ばれている。特に学習指導の過程においては,子ども一人一人に学習への興味・関心,学習意欲や学習スタイル,学習ペースなど多くの個人差があることが早くから指摘されている。しかしながら,教室の中で一人一人の子どもの学習の状態や適性に応じた指導をすることは困難なことが多い。

 そこで,個を生かす教材=学習材の工夫や,指導方法・形態の工夫による学習指導及び一人一人の個性を伸ばす評価の在り方について実践的に明らかにしたい。

2.研究内容

(1)個人差の実態を調査し,学習の阻害要因について分析する。

(2)研究対象クラスにおける生徒の学習スタイルの調査

 ・アンケートによる調査

 ・試行授業による調査

(3)検査授業の実施及び分析

3.試行授業の分析からの問題点

(1)一人一人に応じた指導方法の見直し

(2)一人一人の子どもを理解することの必要性

4.試行授業の構想と分析の観点(略)

5.今後の課題

(1)多様な個性をもった児童生徒の情意面の個人差の簡単な測定法について,さらに事例的に研究を進めていく必要がある。

(2)学習意欲と学習スタイルとの関係について,今後も継続して研究を進め,その因果関係を明確にしていく必要がある。

(3)今回は小学校において,個を生かすにはどのような学習指導法や評価が有効かをさぐるために試行授業を試みた。今後は,この結果をもとにJUMP授業を実施し,仮説を明確にし,検証する必要がある。


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