第2回全国研究集会報告書-032/60page

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生き生きと学びつづける子ども

―指導の個別化と学習の個性化をめざして―

第3学年 総合的学習「クローズアップ寒河江」の実践から

山形県寒河江市教育研究所(寒河江小学校) 教頭 寒河江明雄

1.研究の趣旨

(1)21世紀は多様化がますます進む。その様な社会に生きる子どもたちには,主体的に変化に対応できる人間,創造性,独創性に富んだ個性豊かな人間の育成がのぞまれる。

(2)新小学校学習指導要領には,方針として基礎・基本の重視と個性教育の推進,自己教育力の育成等がとりあげられ,個性の伸長と創造性を育成することは教育の今日的課題である。

(3)本校では,昭和61年7月末にオープンスペースのある新校舎が完成した。オープンスペースは,児童が自主的,主体的に学習し,創造性を発揮しながら多様な学習活動をくりひろげるのに最適なスペースであり,効果的な活用が期待される。

(4)子どもたちの前にあらわれる現実的な課題を追求するにあたっては,より総合的な見方・考え方が要求される。従って,教科の枠を越えた総合的な学習がのぞまれる。

2.研究の内容

(1)子どもの個人差を把握し,個別指導という観点をもとに,一人ひとりの子どもの学習のねらいを確実に達成させ,最終的には指導の目標を達成させるため指導の個別化をはかる。(2)子ども一人ひとりの興味,関心,適性を生かし伸ばしてやることに焦点をおき,学習の個性化をねらう。

 第3学年総合的学習「クローズアップ寒河江」では,自分たちの町の四季の変化や人々の生活,産業等に興味,関心を持ち,町の自然,人々,建物等を探険して自慢できる所や気になっている場所を見つけ,調べたりした事をどう人に伝えたらよいか考える学習を設定した。

(3)子どもの個人差をとらえ,それをもとに一人ひとりの子どもの学習の成立の様子を見る評価法を工夫し実践する。また,子どもの自己評価についても吟味する。

(4)個人差に応じた学習材の開発と並行して,学習意欲を高めるための学習環境を整備する。

3.結果と考察

(1)第3学年 総合的学習「クローズアップ寒河江」での子どもの学習記録から。

(2)指導の個別化・学習の個性化をめざしていく観点から。

4.今後の課題

(1)個別化・個性化教育を更に充実したものにするためのカリキュラムの検討。

(2)子ども一人ひとりの個性のとらえ方と学習の成立を見るための評価法の研究。

(3)総合的学習の充実


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