第2回全国研究集会報告書-044/60page
離れての研修が多すぎる。」「教師自身の課題にもとづく自主的研修が少なくなりつつある。」といった問題が少なくない。このようなことをふまえたうえでの「研修のスリム化」「研修内容の充実」を実現させる必要がある。
4)部会協議まとめ内容
○教育情報環境の一つとしての図書館などについての意識のずれが見られるが,今後の研究を通して,「整備のちがいによるのか」「発達段階のちがいによるのか」「教師の認識のちがいによるのか」等,その評価のずれを「個を生かす」視点から検討していきたい。
○校内研修の在り方・進め方が具体的に提言され,人的環境の充実に資する研修が改めて確認された。今後は,「個を生かす」という視点からの校内研修の在り方・進め方の研究を進めていきたい。
○「組織・運営的環境」では,「多様化・弾力化」という観点から「個を生かす」姿勢を貫く学校経営や教育課程の見直しが必要である。
○特に,多様な個性に対応するためにも,教育の多様化が可能となる学校環境の整備が重要となってくる。今後,その要因を探り,教育機会の多様化,教育内容の多様化,指導方法および学習方法の多様化がより容易となるような研究を深めていきたい。
○第3部会のテーマは,間口が広いので,5つの環境側面,4つの研究視点をふまえて,焦点化しながら研究を進めたい。
≪指導助言≫
○「個を生かす教育指導」を進めるには,「基礎・基本の習得」から「豊かな実践力の形成」までの5つの基本的な項目を大事にし,それを支える環境要因の整備を同時にやる必要がある。
○「個を生かす学校環境」を考える窓口としては,4つの研究の視点が設けられてある。
・「教育環境の人間化」では,子どもたちが生き生きと学習できる学習環境づくりについて,この部会では当然話題になるべきだ。
・「学習条件の整備」では,何のために学校環境を整えるのかを考えることが大事であり,学校環境のベースになることをもっと論議したい。
・「個別化・個性化学習の保障」では,教師が個別化・個性化が大事であると考えていながらできないでいることをできるようにするにはどうしたらよいかといった研究もほしい。
・「開かれた学校」では,1)学校そのものを変える 2)地域に開かれた学校 3)未来に向って学校は開かれているか,といった3つの側面があり,学校環境を考える上で大事なことだ。この3つの側面をぬきにした学校環境の改善は考えられない。
○今後は岩手の考えを努力目標とし,全部はできないであろうから,できるものにしぼって研究を進めた方がよいのではないか。
○気づいたこととして,1)個別化・個性化を学校で進める際の教育目標具現化と教育課程経営の問題 2)個別化・個性化をめざす教師の役割と研修との問題などを。この研究にどう取り上げていくか今後考えていく必要があるのではないか。