平成9年度学力到達度調査研究-045/62page
【資料2】
水そうに水を入れる例
底面から5cmの高さまで水が入っている水そうに,1分間に2cmずつ増えるように一定の割合で水を入れていきます。x分後に,底面から水面までの高さがycmになりました。yをxの式で表しなさい。
イメージ化のための図表示
言葉や式との関連
水を入れ始めてからx分後には
水面の高さの増加分 2xcm
はじめの水面の高さ 5cm
底面からの水面の高さ (2x+5)cm
したがって,yは次のような1次式で表される。
y=2x/xに比例する部分+5/定数の部分
○ 「1次関数でない」ものとの比較により,1次関数を特徴づけよう
関数は私たちの周りにたくさん見られるものであるから,1次関数でない関数との比較により,1次関数の概念が正しく把握でき,その特徴がより明確になる場合が多い。例えば,【資料3】のように,グラフの指導において,1日の時間ごとの気温の変化のグラフと1次関数のグラフとを比較することによって「変化の割合が一定である」という1次関数の特徴を,より明確に理解させることができる。
【資料3】
1次関数のグラフ
時間ごとの気温の変化のグラフ
○ 対応表・グラフ・式の相互関連を図った指導をしよう
対応表・グラフ・式を単独のものとして扱うのではなくそれらが相互に関連していることを理解させることが必要である。例えば,それぞれを学習している過程で関連させるとともに,学習のまとめの時期に,【資料4】にあるように生徒自身にまとめさせると効果的である。
【資料4】
対応表
変化の割合 3
x=0の時のyの値 1
x ・ ・ -1 0 1 ・ ・ ・ y ・ ・ -2 1 4 ・ ・ ・ 3 3
グラフ
傾き 3
y軸上の切片 1
式
xの係数 3
定数の部分 1
y=3x+1