すぐに使える 実践事例集 平成13年10月-004/114page
机間指導をしながら,理由を付けた発言をほめていきました。(児童に気付かせたいところなので「なるほど。」とか「理由があると分かりやすいね。」程度にとどめました。)
←児童は,4人のグループになり,何度も繰り返しスピーチを再生し,カードの順序を入れ替え,適切な,つまり聞き手が分かりやすい順序を考えていました。 また,次第に,結論を先に言った方が聞き手として理解しやすいことや,次に理由を言った方がよいことなどに児童は気付いていき,その後の全体での話し合いでも,順序を並べ替える根拠として発表することができました。 →
4 班長さんから,班の話し合いの結果を発表してください。
グループの代表者が,3つの段落の関係を考え,聞き手の立場からすると結論から話した方が分かりやすいなどという根拠を添えて,適切と考えるスピーチの順序を全体に発表していました。
そこで,
5 さっき話したみんなの「夢」を「結論,理由,まとめ」という組立てのスピーチにするために,スピーチメモを書いてみましょう。
と続けました。児童は,「話の組立て」を意識し,そこに集中して学習を進めていくことができました。そして,学習の途中においても,でき上がったスピーチを自己評価や相互評価するときにおいても,常に組立てを意識することができました。
このように,
@ 音声言語で }A 分割して 教材提示の工夫 B 繰り返し聞くことができるようにした
をしたことにより,この授業は,学習課題を明確にすることができたわけです。そして,今後,多様な「話の組立て」を工夫するための基礎となる力を付けることができました。