すぐに使える 実践事例集 平成13年10月-008/114page

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3 授業実践例

授業実践1 クロス・セッションの基本型の授業
〜「学習班」と「調査班」の活動を通して〜

単元名:第2学年 歴史的分野「大正デモクラシーと文化の大衆化」(総時数:7時間)
ねらい:大正時代をネーミングする活動で,自分なりに大正時代の時代像をまとめることができる。

主な学習活動・内容
 
教師の支援活動など

《課題を持つ段階》(1,2/7時間)

1 「学習班」を編成し,大正時代の略年表を作成する
            
2 学習課題を設定する

大正時代をネーミングしよう!
「大正時代は………(な)時代」

3 「学習班」で追究課題を分担する

【追究課題】

@ 政治的な動き(護憲運動,普選運動, 政党内閣など)
A 民衆運動(労働運動,農民運動,部 落解放運動,婦人運動など)
B 関東大震災
C 教育・学問・文学 
D 大衆文化
矢印
 「学習班」は生徒の実態(特性,人間間係等)を考慮し,教師が編成しておく。(1班5〜6名:全6班)
生徒の興味・関心を喚起するための資料を提示し,学習への動機付けを図る。(高校野球,職業婦人等)
略年表の作成から大正時代の主なできごとや時代のおおまかな流れをとらえさせ,追究課題の設定につなげる。
矢印
 略年表の中から,追究課題(@〜D)をピックアップし,学習班の話し合いの中で課題を分担させる。
(一つの課題を一名ないし二名で担当する)







矢印
【場面1】
同じ課題を調べる生徒同士で「調査班」を編成し,調査計画を作成した上で調べ学習を行わせる。
調査結果は「学習シート」にまとめさせる。
「ふりかえりカード」で「調査班」の活動状況の見直しをさせる。
《調べる段階》(3,4/7時間)

4 「調査班」を編成し,追究課題の調べ学習をし,その成果をまとめる
矢印
【場面2】
もとの「学習班」に戻らせ,「調査班」で作成した学習シートをもとに発表させる。発表者は自信と責任をもって発表するとともに,聞き手は「聞き取りシート」に要点をメモしながら真剣に聞くように指示する。
質疑応答も適宜行わせる。
相互発表が終了した時点で,「調査班」に戻らせ,うまく説明できなかった点や答えられなかった質問についての意見交換をし,再び「学習班」で前の話し合いで不十分な点を補充し合う活動を位置付ける。
「ふりかえりカード」で「学習班」の活動状況の見直しをさせる。(【場面1】のものと同じ)
《練り上げる段階》(5,6/7時間)

5 もとの「学習班」に戻り,調査結果を相互に発表し合い,意見交換する
 
   
(1)調査結果を発表する
(2)質疑応答をする
(3)「調査班」に戻り,意見交換する
(4)再び「学習班」で不十分だった点を補充し合う

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