すぐに使える 実践事例集 平成13年10月-010/114page
6 大正時代をネーミングする (1) 個人でネーミングし,短冊に記入する (2) 「学習班」で発表し合い,班としてのネーミングを考える (3) 各班でネーミングしたものを全体の場で発表し合い,類型化しながら大正時代の時代像を明確にする
《見つめ直す段階》(7/7時間) 7 自分なりに大正時代の時代像をまとめる (1) 自分でネーミングしたものを見直す (2) 単元の学習を振り返る
【場面3】 ◆ クロス・セッションの成果から,大正時代の時代像をネーミングする活動を,個人→学習班→全体の三段階で行い,大正時代の特色をより明確にする。
最後の全体の話し合いでは,KJ法※1を活用しながら類型化を図る。
※1 KJ法とは,文化人類学者の川喜田二郎(かわきたじろう)氏が考案した情報の統合化の手法。情報の共有化や合意の形成などの共同作業をする上で有効な手法とされている。◆ 全体の話し合いでは,ネーミングが大正時代を象徴しているかどうかを考えさせ,今日の社会とのつながりにも着目させる。また,時代の特色を最もよ く表しているものはどれかを考えさせる。
◆ 全体での話し合いをもとに,自分がネーミングしたものを見直させ,単元の学習を振り返っての感想を記入させる。
授業後の生徒の感想 ○ 課題についてまとめたり,考えを言ったり,聞いたりするのはいいことだと思った。自分で考える力を付けておかなければならないし,他の考え も尊重していくことが大切であると実感できた。 ○ みんなと考えて,みんなと話し合うこと,それから協力し合うことができて大変楽しく授業に取り組めた。自分は一つのことしか調べていないのに,大正時代の全体が理解できたような気がした。
授業実践2 クロス・セッションの発展型の授業
〜「学習班」と「調査班」に「討論班」を加えた活動を通して〜
単元名:第1学年 地理的分野 世界の諸地域「アメリカ合衆国」(総時数:9時間)
ねらい:世界をリードするアメリ力合衆国を,そこに内在する問題点とともに多面的・多角的に考察することで,アメリ力合衆国の特色を把握することができる。
主な学習活動・内容
《課題を持つ段階》(1,2/9時間〉 1 アメリカ合衆国に対するイメージを発表し合うとともに,アメリカ合衆国のおおまかな特色を調べる
教師の支援活動など
【場面1】
◆アメリ力合衆国に対するイメージをワークシート(1)に記入させ,発表させる。
◆教科書や地図帳を使ってできる簡単な調べ学習をさせ,アメリ力合衆国のおおまかな特色をとらえさせる。