すぐに使える 実践事例集 平成13年10月-032/114page
3 授業の実際と指導の工夫
実際の授業は,以下のように進めます。
(1)箏に触れ,音色の美しさを感じ取るとともにその構造を把握する。(導入その1)
あらかじめ,宮城道雄作曲『春の海』の最初の2小節に必要な音を,1小節ずつ2面の箏に分けて,第一弦から第八弦までを使って順番に並ぷように調弦しておきます。 (なお,第八弦の真下には,目印になるシールや付箋などを貼っておくと,演奏しやすいと思います。 )
2名の生徒に登場してもらいます。
「さあ,では指1本で名曲『春の海』を弾いてみましょう!楽器ですから。」
心配いりません。箏は弾きやすい
『春の海』の箏パートのリズムを確認させ,箏1と箏2の2面の箏に別れ,交互にそれぞれの第一弦から第八弦までを,爪をつけずに指1本で順に弾かせます。(上の楽譜参照) (目印のある第八弦まで弾いたら,また第一弦に戻ります。)
「どうですか,箏の音は?」
尺八パートの旋律を教師がリコーダーで演奏し,箏と合奏します。
(演奏前には,リコーダーと箏の音合わせをします。前奏2小節に続いて,リコーダーが入ります。)
「箏はあらかじめ曲に必要な音を調弦しておくことで,触った瞬間から演奏できる楽器なのです。」
「では,箏についてもう少し詳しく学習しましょう。」・・・