すぐに使える 実践事例集 平成13年10月-085/114page
情報ネットワークの
教育的活用
Visuai BasicとAccessによるデータ変更・追加型ソフトウェアの開発
1 研究の意図
(1)時代の要請及び学校の実態から
社会の変化に主体的に対応していく能力を育成するには,広い視野から問題を分析したり解決したりする方法を学習させる必要があります。そのためには,教材ソフトウェアも「教えるソフトウェア」から学習者が主体的に「学ぶソフ卜ウェア」への転換が必要と考えます。
現在の小学校算数科に対応した教材ソフトウェアには,図形や物体の動きを視覚的に表現するシミュレーション型や,問題を繰り返し出題して知識の定着を図るドリル学習型などが多く,各学校の実態に即した問題を出題したり,誤答を判断させ,その問題だけを抽出・提示させたりするデータベース型ソフトウェアは,あまり開発されていません。
(2)県内の小学校のパソコン設置状況から
平成12年度パソコン活用状況アンケート調査によると,県内小学校のパソコンの導入率は99.6%(前年98.5%)。そのうち,Windows95/98環境のパソコンを導入している学校は,83.9%(前 年70.9%)で,この割合は年々増加しています。
最新のコンピュータの導入が進むにつれて,画像・音声・文字などといった様々な情報を扱ったマルチメディア型のソフトウェアは,児童の多様な学習活動を支援する教材として,ますますその需要が高まってくるものと考えられます。
このような観点から,児童が実際に操作し,積極的に学習活動ができるマルチメディア型のソフトウェアを開発したいと考え,上記の研究主題を設定しました。
2 ソフトウェアの開発にあたって
(1)基本方針
以下のような考えに立って,ソフトウェアを開発することとしました。
@ どの学年からも,どの領域からも問題が提示でき,解答できるようにする。
A 児童の誤答をデータベース化し,正解すればその問題が消去できるようにプログラミングする。
B 授業の中で弾力的に扱えるように基本的な問題はあらかじめ用意するが,児童の実態に合わせ画像・文字等のデータは,各学校において自由に変更・追加ができるようにする。
C 小学校全学年を対象にしていることを考慮するとともに,パソコン初心者の教師にも抵抗な