『生きる力』を育てる指導と評価の 実践事例集 平成14年9月-008/142page

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 児童全員に攻守の役割を十分に経験させ,技能を発揮する機会を増やすために,単元の前半では,チームの基本人数を3人としました。また,単元後半では,本来のゲームの感覚に近づけるために5人としました。
 単元の中ほどの「オリエンテーションU」は,各自の技能の変容を把握し,それらを基に新チームを編成するために設定しました。 

資料2 単元の構想図
〈資料2 単元の構想図〉 

 

4 実践例

(1)ボールを使った楽しい運動

  運動能力やボール操作の技能の差にかかわらず,誰もが楽しめる運動を導入部に位置付けました。

 @ 体側回し
  ボールを落とさないように,体の周り(腹→背中→腹…)をグルグルと回します。ボールタッチの向上もねらえます。
 A 背面キャッチ
  ボールを上に投げ,背面でキャッチします。ボールを思った方向に投げることやボールと自分の位置関係の把握にもつながります。
 B ペアでのボールはさみ
  写真のように,背中合わせに座り,腕を組みます。2人の背中でボールをはさみ,落とさないように立ち上がります。コツや工夫が必要ですが,失敗しても楽しく,またやりたいと思わせる運動です。また,息を合わせたり,相談したりすることは,作戦を立てる基礎を培うことにつながります。

「ぺアでのボールはさみ」の様子
〈「ぺアでのボールはさみ」の様子〉

 C 列になってのボール渡し
  ボールを列の先頭から最後尾まで(または1往復)順番に渡していき,グループ対抗でその速さを競います。この運動では,集団としての一体感が味わえます。ボールの渡し方には,頭上や足の間を通す,体を右(左)にひねるなどがあります。


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