『生きる力』を育てる指導と評価の 実践事例集 平成14年9月-013/142page
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〈資料8 実際に使用した「GPAI」用カード〉
このカードの持ち主(被観察者)は,○が多く,特に「ボールを持っていない時の動き」の評価が高かったことが分かります。
観察して気付いた具体的なことを「フレー!フレー!メッセージ」の欄に記載し,被観察者へのアドバイスに生かせるようにしました。
被観察者の評価だけでなく,○や×の付け方やコメントの内容によって,観察者の「観る目」を把握することにも活用できます。
これまでは,ボール保持者だけを目で追っていたり,技能の優れた児童ばかりを見ていたりする傾向がありました。しかし,「GPAI」の実施によって,「ボールを保持しない時の動き」といった新たな観点に気付いた児童たちは,右のように,今まで以上に他の児童のプレーを熱心に観察するようになりました。また,プレーヤーも「見られている」というよい緊張感を持ちながら,また,ボールを保持しない時でも,次のプレーや作戦を考えながら,積極的に動く姿が見られるようになりました。
「よいプレーが分かり参考になった。」,「自分のプレーのよいところや改善すべき点が分かり,練習の課題設定にも役立った。」といった感想が多く見られ,児童は「GPAI」の有効性を感じ取っていました。