『生きる力』を育てる指導と評価の 実践事例集 平成14年9月-051/142page

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第2次「ものはどうなって溶けているのか」
 ・ ものはどうなってとけているか,予想しよう。
 ・ 一度溶けたものは取り出せるのか。
 ・ ものはいくらでも溶けるのか。
 ・ 重さは同じなのか。
 ・ かさは同じなのか。

第3次「温度によって溶け方はちがうのか」
 ・ 温度がちがうとものはどうなるか予想しよう。
 ・ 温度を上げるととけ方はちがうのか。
 ・ ほかのものでは,とけ方はちがうのか。

第4次「結晶はどのようにしてできるのか」
 ・ 結晶はどのようにしてできるか予想しよう。
 ・ 結晶づくりをしよう。

ものの溶け方 ものの溶け方

 

6 知の創造の実践

  上記の学習計画に基づいて行った実践を紹介します。

第1次 「ものが水に溶けるとはどんなことか」(4時間)
 児童は,食塩,ミョウバン,ホウ酸,小麦粉,粉ミルク,黒土をそれぞれ水に溶かし,そのときの様子を観察しました。「溶ける」ことの意味について話し合い,次のような「社会的な知」を創っていきました。

 ○「完全に溶けた」といえるものは,水に入れたときに,粒が残らないものである。
 ○食塩,ホウ酸,ミョウバンは「完全に溶けた」と言える。
 ○完全に溶けないことを確認する方法として,沈殿,ろ過,顕微鏡による観察などがある。

第2次 「ものはどうなって溶けているのか」(11時間)
 まず初めに,目に見えなくなった食塩が水の中でどうなってしまったのか予想させたところ,次のような9つの説があることが明らかになりました。そして,これらは「食塩は水の中にある」という考えと,「食塩は水の中にない」という考えに分けることができました。

「食塩はある」という考え 塩のえき体説 :食塩が液体になった
ある味説    :食塩が存在していて,しょっぱい成分(味)に変わっただけ
とうめい説   :食塩はとうめいになっただけ
小さなつぶ説  :目に見えない小さな粒になった

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