『生きる力』を育てる指導と評価の 実践事例集 平成14年9月-059/142page
Q4 位置エネルギーの測定において,斜面上で玉を転がし,目標物にぶつける実験がうまくいかない。 A 転がす玉の方を重く,目標物を軽くして下さい。
レールについては,プラスチック製のカーテンレールを用いると金属製のカーテンレールより滑らかな斜面をつくることができます。
Q5 等速直線運動の実験で記録タイマーの結果がどうしても右下がりになってしまう。 A 台車を走らせて,台車の車輪と床の摩擦がないことを確かめて下さい。以外と車軸が曲がっていたりします。うまくいかないときは,台車を重くして下さい。さらに,初速を調整します。(遅すぎないように!)
この実験では摩擦は必ず生じてしまうものなので摩擦を最小にする方法を生徒に考えさせて下さい。結果が右下がりになることは,当然のことなので,その理由についても生徒に考えさせるとよいでしょう。なぜ,教科書のデー夕と違うのか考えさせることが必要です。※ 感熱式の記録タイマーについて(右図)
テープにねじれがないようにして下さい。また,テープの走行方向と逆に引いてしまうと中の記録針が曲がってしまい,故障の原因になります。
テープ走行の矢印に合わせてテープを入れる。逆向きに引かないこと
Q6 2力の合力を実験で求めるときに,バネばかりの測定値が理論値から大きくかけ離れてしまう。発展学習で扱ってみたいのだが・・・・。 A 新学習指導要領では,角度を持ってはたらく2カの合成については削除されましたが,発展的な取り組みで行う場合には,以下のことに注意して下さい。
バネばかりは基本的に垂直で使う場面を想定して製造されています。従って,横にして使用することには適していません。(水平で使えるように工夫した教材もあります。)
この図のようにマグネットボード(平面で使用)に滑車を貼り付けるよう工夫して,バネばかりを垂直に使えるようにすることも一案です。