『生きる力』を育てる指導と評価の 実践事例集 平成14年9月-060/142page

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Q7 新しい教科書にはく検電器があるが,生徒実験をするには個数が足りない。

A 教科書において,はく検電器が取り上げられています。しかし,学校に備品としてあるはく検電器は,昭和40年代に購入された古いものが多いのが現状です。また,購入個数も少なく,あったとしても破損している場合もあるでしょう。さらには,はがれたり破れた「はく」を貼り直すにも困難さを伴います。よって,ここでは2年の授業や選択理科等で「ものづくり」としても位置づけることができる自作はく検電器の製作を紹介します。なお,この自作はく検電器は,大阪府立教育センターの資料を参考にしています。

自作はく検電器
自作はく検電器

@ 準備物

   ペットボトル1本(1.5g、ふた付き)
   アルミニウムはく1枚(150mm×150mm)
   ストロー1本(直径6mm)
   ボール紙等の厚紙
   アルミテープ(アルミはくでも可)
   うすい和紙2枚(40mm×4mm程度)薬包紙でも可  
  工具として
   カッターナイフ,はさみ,キリ,定規

 

自作はく検電器設計図

A 製作

  ペットボトルの両端を切り取り,上側と底を合わせてケースをつくります。(右図参照)

  長さ約150mmのアルミニウムはくをおおよそ幅4mmになるように数回折り曲げて板状にします。なるべく丁寧に折り曲げて下さい。

  「イ」でつくったものに40mm×4mmに切った薄い和紙2枚を貼りつけます。

  直径約50mmに切ったボール紙にアルミテープをくるむように貼りつけます。さらに,「ウ」でつくったものを図のようにアルミテープで貼り合わせます。

  ストローを100mmに切り,「エ」でつくったものを図のよき  うに通します。次に,ペットボトルのふたに穴を空け,図のように組み立てます。

  「ア」でつくったケースに入れて完成です。

自作はく検電器設計図

  自作はく検電器の特質
 「はく」の開き具合は和紙の厚さや大きさによって変化します。和紙や薬包紙は感度の点では金属はくに劣ります。
 しかし,和紙の場合でも静電気の実験には実用的に十分であり,ものづくりの視点からも有効であると思われます。
                  


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