『生きる力』を育てる指導と評価の 実践事例集 平成14年9月-066/142page
※ 新学習指導要領では炎色反応について触れなくてもよいことになりました。しかしながら,学校には炎色反応の実験のために購入した試料がかなりあることでしょう。物質の性質や違いに触れるには適した学習教材であるので選択理科の中で位置づけるとよいでしょう。
Q20 塩酸の電気分解で陽極に塩素が十分に集まらない。 A 塩素が可溶性であるので塩素を補集するには電圧を上げないと発生量は少ないものです。さらに,過飽和に達するまで塩素ガスを通すことも無理があります。従って,電極付近の水溶液の色の変化(淡黄緑色)に注目させたり,においに着目させる手だてがよいと思います。
Q21 ソーラーバルーンを選択理科で作ってみたが,ビニールをセロテープで貼り合わせると本体が重くなりうまく浮上しない。また,制作も時間がかかり難しい。 A 最近,選択理科でソーラーバルーン(右写真)を製作する学校が多くなりましたが,その加工の際に,ビニールをどう貼り合わせるかが製作上の課題となってきました。「セロテープでは,重くなる。」ということもあって,「ホットシーラー」という,ビニールを「コテ」の熱で融かして貼り合わせる器具を使ってみて下さい。また,ビニールは農業用の園芸シート(厚さ0.02mm)が安価であり作業も楽です。ホームセン夕ーでホットシーラーが手に入らない場合には,次のような代用品を用いて下さい。