『生きる力』を育てる指導と評価の 実践事例集 平成14年9月-080/142page

�W　「放射線って見えるの?」〜原子・簡易霧箱〜

先生：　放射線というと何を連想しますか? 生徒：　危険，こわい。えーと・・でも，日本では発電に用いてる。 先生：　そうだね。人間って，見えないものには，何となく恐怖を感じるからね。でも，自然放射線といって，私たちのまわりにもあるんだよ。 　ところで，放射線には，α線，β線等があるけど違いを覚えてるかな? 生徒：　確か・・・図のような・・・ 先生：　そう，α線は近くではこわいけど，ほんの数�p離れただけで人体への影響を考えなくてもいい。今日は，このα線を見てみよう。 生徒：　本当ですか?だって，α線は，ヘリウムの原子核で，顕微鏡でも見えないくらいに小さいと思いますが・・・　ぜひ見たいと思います。

放射線の物質透過性 　α線：水中で数μm，空中で数�p 　β線：水中で数所�o，空中で数ｍ 　γ線：ほとんど透過，重コンクリートやPbで防ぐ

1　簡易霧箱の製作

[準備物]

　プラスチック容器，アルミ板（片面につや消しスプレーを塗布したもの），マーカーぺン，すき間パット，アルミ接着テープ，ゴム栓，注射器（針付き），ピアノ線はさみ

（1）　アルミ底ふたの作り方

　�@　底蓋用のアルミ板を黒色塗装面を裏側にして置く。
　�A　アルミ板の上に開ロ面を下にして容器をのせ，マーカーペンを用いてアルミ板に容器の外側に沿って円を描く。
　�B　はさみでアルミ板を切り抜き，円板を作る。

（2）　すき間パットの取付

　�@　容器の内側にぴたりとはまる長さにすき間パットを切る。このとき，接着面保護紙をはがすとはめ込むのが難しいので，保護紙は，はがさない。
　�A　容器の縁に沿ってすき間パットをはめ込む。