『生きる力』を育てる指導と評価の 実践事例集 平成14年9月-115/142page
じたマウス操作,キーボードからの文章入カができるようになったことが分かりました。しかし,キーボードからの文章入力では,コンピュータの使用頻度によって入カ時間に大きな差がありました。
(2) 実践をとおして明らかになったこと
@ 一人追究の時間を多く保証する学習指導では,一人一人の児童の実態に応じた指導の面で効果が認められました。特に,学習量の調整,学習方法の選択で効果的であることが分かりました。しかし,あくまでも学習の基本資料は教科書ですから,学習の各段階で個の特性に応じてWeb資料集を効果的に活用するためには,教師による一層のエ夫を進める必要があります。
A 掲示板(質問・意見コーナー)の活用については,例えば「教科書の○ぺージの図△△△から,×××のように考えました。」というように,一斉での学び合いと同様に,考えと考えの根拠となる資料を明らかにして表現させたいと考えます。そのようにすれば,互いの児童にとって,社会的事象の意味を広い視野から考える学習資料となりますので,そのような学習訓練を継続したいと考えます。
B 単元の理解度や習熟度を確認するテストページは,主に中位以上の児童にとっては大変有効であることが認められました。そこで,その時間を利用した下位児童に対する個別指導の工夫を進める必要があります。
C 掲示板の活用は,個に応じた学習において,その子のよさや可能性を広げるきっかけとなりますので,「ID」「PASSW0RD」による認証方法を取り入れ, 学習支援ボランティアの協力を募っていくと同時に,相手の立場に立った表現の仕方について指導する機会とします。(3) Web小学校社会科学習資料集の活用場面と問題解決的学習
自ら学び自ら考える力を育てるためには,どの子も一律の授業構成から学習課題や活動の選択の幅を広げ,一人一人の児童の学習活動に応じたきめ細かな対応が求められています。そして,個に応じた柔軟な授業構成は教師と児童の授業の積み重ねとともに変化し続けます。そこで,6年生の社会科