研究紀要第1号 学校経営改善に関する研究 調査編 - 007/042page

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ひとりひとりの子どもが主体的に取り組むようにすることで、それには発達段階・経験に即して具体的内容であるとともに、継続的に設定された時間において、人間性を醸成するふん囲気の場で行なわれることがたいせつである。もちろん目標の具現は、教育活動全領域で行なわれるが、その焦点としての活動場面が必要になろう。考えられる場面としては、「朝の会」、「清掃時」、「遊びの時間」、「休憩時間」、「集会の時間」などがあげられよう。

調査結果は、エの「学級会、ホーム・ルームに配慮する」が、小・中・高等学校とも40〜70%をしめている。次がアの「朝の会などで配慮する」で、20〜30%である。ア、エについては、目標達成の特設時間とも考えられるので当然であろう。

しかし生活化としてみる場合、「清掃時」や遊び(自由)の時間」など、行為をとおした場面での配慮が必要と思われる。そうだとすれば小学校には、「遊び(自由)時間」の特設をまず考えなければならないかもしれない。

(7) 目標達成の主とした検討組織はどうなっているか。

(上段人員、下段%)
目標達成検討の組織
小  校
中  校
高  校
A
B
C
A
B
C
A
B
C
ア 職員会議
112
113
112
54
53
52
50
49
47
80. 0
80. 7
80. 0
69. 2
67. 9
66. 7
58. 8
57. 6
55. 3
イ 学年会
6
9
8
6
9
9
5
3
5
4. 3
6. 4
5. 7
7. 7
11. 5
11. 5
5. 9
3. 5
5. 9
ウ 委員会
16
14
16
14
11
13
28
30
32
11. 4
10. 0
11. 4
17. 9
14. 1
16. 7
32. 9
35. 3
37. 6

(ア)研究協議会ならびに評価委員会
2
1
1
3
3
2
 
2
 
1. 4
0. 7
0. 7
3. 8
3. 8
2. 6
 
2. 4
 
(イ)学年会ならびに職員会議
2
1
1
 
 
 
 
 
 
1. 4
0. 7
0. 7
 
 
 
 
 
 
(ウ)職員協議会
1
1
1
 
 
 
 
 
 
0. 7
0. 7
0. 7
 
 
 
 
 
 
(エ)学年会ならびに委員会
1
 
 
 
 
 
 
 
 
0. 7
 
 
 
 
 
 
 
 
(オ)生徒指導委員会
 
1
1
 
 
 
 
 
 
 
0. 7
0. 7
 
 
 
 
 
 
(カ)各部会
 
 
 
1
2
2
2
1
1
 
 
 
1. 3
2. 6
2. 6
2. 4
1. 2
1. 2

計画、実施と結果の評定は、厳密には別個の組織で行なわれるべきであろうが、教育活動の性格から、計画−実施−評価のサイクル的組織で行なわれる関係上、主体性を基盤としての自己調整が中心になるだろう。

調査結果は、アの「職員会議」が小・中・高等学校とも60〜80%をしめている。次がウの「委員会」で、10〜30%である。その傾向は上級学校に進むにつれ、アの割合は低くなり、反対にイの割合は高くなる。このことは、学校種別による運営組織の差によるものと思われる。

「学年会」については、中学校が他の学校に比してやや高い。これは教授組織上からのことと思われる。この学年会による検討は、組織体として、今後考慮すぺき問題であろう。


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