研究紀要第2号 教授組織に関する研究 実践集 - 006/047page
この例は、学年を単位とし、教授組織については、1・2年で合併授業を考え、3・4年で合併授業や複数授業を行なうようにし、5・6年では、さらに交換授業を取り入れて教育効果を高めようとする。
事務組織についても、学年ティームで担当するが、時には業務を3大別し、低・中・高学年で調整を取りながら協力遂行することも考えられる。
運営組織については、学年主任会を重視し、企画・調整・実施・評価と体系的活動の推進力となるよう配慮する。特にこの機構では、交換授業の改善として、単なる教科の特性を生かした教科の分担でなく、複数による分担で教育の質を高めようとするものである。
7 教授活動の編成
教授組織による授業は、学級担任の長所のうえに立って、教師の特性を生かした教科の分担、個別化、集団化としての複数授業・合併授業を取り入れ、集大成の教育効果を期待するものである。
次にその一例をあげることにする。
第6表 小規模校の教授編成
学年 担任 分担教科 自学級 教科担任 複数 同時(合併) 合計 担当時間 社 理 音 体 家 音 体 1 A
国 社 算 理 音 図 体 道 特 7 2 3 2 2 3 2 1 1 AB
1ABCG
125
27 2 B
9 2 4 2 1 2 2 1 1 AB
126 27 3 C
8 3 5 3 1 2 2 1 1 AC
128 28 4 D 理
国 算 理 図 体 道 特 8 6 3 2 2 1 1 F
4G
1DG
1DEFG
130 29 5 E 家体
国 社 算 図 家 体 道 特 7 4 6 2 2 2 1 1 D
4G
1EG
132 31 6 F 社
国 社 算 理 図 道 特 7 4 6 4 2 1 1 G
1E
2E
2FG
132 31 G 音体 8 小規模佼においては、少人学級が多く、集団性による教育効果が問題になり、教材の内容によっては、本質にふれがたい場合もあるので合併授業が考えられ、かつ、社会的経験面から資料の活用がたいせつになり、複数授業が要求きれよう。
交換授業については、ティーム内で複数の分担になるようにする。同時同教科による弾力的な合併授業は体育のほかに図工・音楽が考えられようし、複数授業については、音楽のほかに高学年の社会・理科が取り入れられよう。