研究紀要第2号 教授組織に関する研究 実践集 - 015/047page
(2) 協力体制での評価
教師の協力体制により単元指導計画を作成し、ティーム・ワークにより分業・協業し、学級集団の弾力的な取り扱いでの教育活動の評価を考えてみることにする。
@ 教授構想
協力体制で授業を展開するため、教授構想について共通理解をはかる必要がある、ここでは目標の具体化、方法の組織化・達成の3つの視点を設定することにした。
目標の具体化については、その単元、あるいは題材の総括的な目標と、教授過程の各段階における段階的な目標を設けることにする。
方法の組織化については、単位時間、あるいは時間内の教授過程の各段階における、教師の役割・分担と、子どもの学習集団の再編成をすることであり、また教授・資料の提示・発問の体系化をはかることである。
達成については、集団を対象としての個別的な取り扱いによる効果的な達成度合とする。
A 教材構成
単元(題材)指導計画の作成についての教材構成については、基本的な概念ならびに大意と順次性・要素ならびに要素と要素の相互関係、一般化・転移の6段階の3領域とし、教授過程での深まりを個別的に成立させることである。
1の領域としては、ねらいの具体化としての系統的な焦点化による、主体的な取り組みである。
2の領域では、理解や検証の手順が明確であり、個別的にじゅうぶんな配慮である。
3の領域では、発展性があり、積極的に他に転移しようとする意欲をもたせていることである。B 教師の活動
教師の活動としての方法・技術については、教育機器の導入とメンバーの協力により、教授、資料の提示、発問の各作用が一体的に成立し、子どもに効果的な反応を求められることである。
C 子どもの活動
主体的な目標は握によって、積極的に理解・習得に取り組み、その結果の一般化、転移に意欲がみられることである。
以上のことを図示すると次のようになる。(3) 即時的評価
即時的評価として、教授過程の各段階における深まりの確めと、ある段階での教師設問カードによる評価の一例をあげると次のようである。