研究紀要第3号 福島県診断標準学力検査問題報告書 国語科 - 029/060page

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差がひじょうに大きい。

もっとも多いのは の形である。
1.2の文の修飾語はいずれも連用修飾語で、述語を修飾している形をとっているから、割合に理解し易いが、3の「きれいな」は連体修飾語になる。ちよがみも、ツルも両者が体言なので、少々複雑さがある。
きれいなちよがみで−ツルをおりました。
という形を理解しなければならない。きれいなということばが、きれいにとなるとまた別である。
指導のときには文法的な用語は問題にしないが、このかかりうけを理解させるということは、文の骨組みを確かにおさえることになり、内容の榎雑な文の中心語句を発見する手がかりともなる。

(4) 1 書く(文字)

問題
正答率
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
○弟
○止
○強

○旅

○美
○野○原
○回○数
○曜
△話
○寒
74.9
62.6
65.9
23.2
65.4
49.2
47.5
69.3
89.0
49.6

注 ○印は配当漢字
   △印は繰下げ漢字

10問中、正答率が極端に低いのは「旅」である。無答と、それに準ずるものを含めると、被検者の約50%になり、正答率を大きくうわまることになる。
「旅」という字は、光村版教科書では、三年下の中に「旅行」という語で、東書版教科書では、三年上に提示されている教材の中で、「旅行先」という語でしめされていることを考えれば、23%という正答率はあまりにも低すぎはしないだろうか。

字形がとらえにくく、書体としてもこどもにとっては書きにくいということが原因になっているとも考えられる。
最初の概観のところでふれておいたが、三年生になると急に漢字の数がましてくるので、個人差が生じてくることは予想されることである。漢字書写力を定着させるための指導はどうあるべきかを、あらためて検討して見ることが必要であろう。
書く(文字)

問題二
同音、同訓の漢字の書写力の問題

1.ともだちとう。 34.7
2.ようふくがぴったりう。 42.3

漢字そのものは二年の配当であるので、むずかしいものではないが、用法にあやまりが見られる。
字義が確実でないということが原因ではなかろうか。
ともだちと合うとしたものが約40%で、正答率をうわまわる。

1.紙をる。 57.8
2.きものをる。 27.2

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