研究紀要第3号 福島県診断標準学力検査問題報告書 国語科 - 038/060page

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@ 憤用語句がわかる
これは、4年になって初めて提示した問題である。「首をひねる」と「目をこらす」の意味を、4つの解答選択枝の中から拾わせたわけであるが、前者が40.7、後者が41.3であった。この時期の語い修得量からみて、これらの2語については、この程度であろうか。なお、5・6年になると、慣用語の正答率は70%台まで向上している。

A 文脈の中で語句の意味をつかむ
この中で、正答率がたいへん低かったのは、次の問題である。

次の−を引いたことばは、下のらんのどの意味とにていますか。にていることばの記号を囗の中に入れなさい。
1   このしごとに、全力をそそいでいる。
    囗 ア かける  イ 流れこむ  ウ いれる  エ すすぐ
2   おそうじが終ったつもりでいたら、まだのこっていた。
    囗 ア ぬける  イ ためる ウ よけい  エ つたわる

どちらも「そそぐ」とか「残る」ということばの意味を、文脈の中でどのようにとらえているかをみようとした問題であるが、前が28.9、あとが27.2でたいへん悪かった。文脈の中で語句の意味をとらえるということは、論理や心理・場面等をたどりながら、内容をは握するという作業であるから、その訓練を十分にする必要がある。

(3) 読む(文・文章)

大問番号
ねらい
小問数
大問正答率
細かい点に注意して読む
主語・述語をつかむ
修飾語、被修飾語をつかむ
文の続き方がわかる
文体のちがいがわかる
段落の区切りがわかる
段落の要点をとらえる
場面や事物・心情を読みとる
8
2
2
2
2
3
1
4
57.9
49.2
48.4
61.6
54.3
44.6
22.3
63.0

@ 主語・述語をつかむ 修飾語・被修飾語をつかむ。
この表から言えることは、まず学習指導要領で、「ことばに関する事項」として述ベられている、文法についての基礎的な学力が乏しいということである。読解過程での文脈は握は、まず「主語・述語」、「修飾語・被修飾語」の関係を、正しくおさえることから始まると考えるならば、そしてこの指導事項は、すでに2年からの継続学習になっていることに思いをいたすならば、この分野をもっと強化しなければなるまい。

「主語・述語をつかむ」、「修飾語・被修飾語をつかむ」についての問題作成に当っては、文節の数や、主語と述語、修飾語、被修飾語の位置関係、用語の難易度等の諸条件によって、正答率が大きく左右される場合が多いので、できるだけ条件を統制して同水準の問題になるように配慮した。一例を文節にとるならば、「主語・述語」に関する問題文は、5文節のものと6文節のものとを各1問ずつにし、「修飾・被修飾」に関する問題文では、6文節と7文節のものとを各1問ずつ出題した。そして、内容的に抵抗度が高いと思われる問題文の方の文節数を少なくしたが、結果的には文節数の多少には関係なく、やはり内容面で抵抗度の高い方が、したがって文節の数の少ない方が正答率も低かった。

まず、主語の問題では、格助詞「が」のついた主語を拾うよりは、副助詞「は」をともなった主語を拾う方が正答率が悪く、また、修飾語の問題では、形容詞の連体修飾を指摘するよりは、副詞の連用修飾を指摘する方が正答率が低いという結果が出ている。このへんに、「ことばに関する事項」を指導する上で、解明すべき問題点の一つがありそうである。

A 段落の区切り 段落の要点
これも、読解過程の中では、前述のものと同様


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