研究紀要第3号 福島県診断標準学力検査問題報告書 国語科 - 049/060page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

にかかるとしたものも1割近くあつた。

(4) 書く(文字)

大問番号
ねらい
小問数
大問正答率
 
漢字を正しく書く
同音・同訓の漢字を使い分ける
形の似た字を使い分ける
正しい筆順で漢字を書く
送りがなを正しく書く
かなづかいを正しく書く
10
4
4
2
4
4
48.7
34.6
50.4
59.6
75.9
65.1

この領域では、「漢字を正しく書く」と「同音・同訓の漢字を使い分ける」、「形の似た字を使い分ける」の三つの分野に、正答率の低いものがあるので、そこを中心に分析をし考察をしてみる。

「漢字を正しく書く」のところで調査の対象にしたのは、次の10問13字である。
ア 音読み 験、省、費、観察、準備、賛成
イ 訓読み 果たす、導く、比べる、確かめる

この中で正答率が低かったのは、「確かめる」の35.7、「観察」の23.8、「準備」の31.6などであるが、これらはいずれも、この学年の配当漢字であるかまたは1年下の第4学年の配当漢字である。とくに悪かった「観察」については、4年のところでも取り上げて、誤答の傾向を詳しく分析しておいたが、いうまでもなく4年の配当漢字である。ただ4年の正答率19.5よりは、いくらか進歩のあとがみられるが、しかしそれにしても、23.8は低すぎよう。

ここでは、無答は約4割で、4年よりは少なくなっている。そして、「観」だけを正しく書けたものが3割に近く、「察」だけを正しく書けたものがほぼ1割近くあった。

「同音・同訓の漢字を使い分ける」、「形の似た字を使い分ける」のところでは、次の8問8字を出題した。
ア 同音・同訓  写す、移す 借りる、貸す
イ 形の似た字  燃やす、焼く 弟、第 このうち正答率が低かったのは、次のような形式にして出した漢字であった。
書く(文字)
「借」と「貸」については、正答率がともに23.0でまったくの同数値であったが、無答もともに約4割ずつあった。誤答の傾向のおもなものとしては、「借」と「貸」を反対に書いたものや、同じ字を両方に書いたものなどが目立った。

「燃」と「焼」については、前者の正答率が25.7にたいして、後者のそれは19.1であった。どちらも無答が多く、「燃」では約4割、「焼」では約6割もあった。誤答で目についたのは、一つの漢字を両方に書いたもののほか、「熱」や「然」という字を書いていたもの、さらには点・画の脱落しているものなどである。

しかし、「借」、「貸」、「燃」、「焼」は、いずれも4年または5年の配当漢字であり、そして日常生活での使用頻度も高いことを考えるならば、当然もっと書けなければならない漢字であることはいうまでもない。

(5) 書く(語句)

大問番号
ねらい
小問数
大問正答率
文章の中で語句を正しく使う
文章の中で敬語を正しく使う
8
2
61.2
52.5

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。
福島県教育センターの許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。