研究紀要第4号 福島県診断標準学力検査問題報告書 算数科 - 009/061page

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 @ 長さくらべ

長さくらべ

基点とおわりのはしがそろっているときその途中の状況によって長さを比較する問題で、基点とおわりの位置をそろえたとき、長い方がゆるむこと、水平よりななめの位置がながいことなどの理解がふじゅうぶんであるためである。長さをくらべるいろいろの場面を用意し、具体的な操作をとおし、長さをくらべる方法を身につけることが望ましい。これらによって、目測、量感の素地を養うことができる。

 A かさの比較

かさの比較

この問題の正答率は75.0%で、「かさの比較」の問題の中では低い正答率である。
2つのいれ物について、その「かさ」を比べるとき、底面積が等しいときの比較、底面積がちがい高さが等しいときの「かさ」の比較についての正答率は95%以上の高率である。

上記の問題では、いれ物の外観上の大小によって、「かさ」を比較したあやまりのため、正答率が低かったと考えられる。この問題は、第3の別の小さな容器を使ってこれを基準にしてくらべる、測定の意味についての理解が不確実であるためであろう。

日常よく使われる物についての比較など数多くの経験をさせ、

 ・水の高さ、および容器の底の大きさなど考えて「かさ」をくらべること、上の2つのうちの1つだけではくらべられないこと
 ・形はちがっても、同一の水量を入れて、ちょうどいっぱいになるいれものの「かさ」は同じであること
 ・第三の容器を使って、かさをはかること、すなわち「かさ」についての測定の基本を理解させること

以上のことを理解させるよう指導のくふうが必要である。

 B 時刻の読み

時刻の読み

端数のない時刻を読む能力の問題の正答率は92.2%と高いが、「9時はん(9時30ぷん)」の時刻の読みとりはあまりよい結果でなかった。

誤答分析の結果、比較的反応率の高い誤答は、9はん、9じ、9じ55分などである。これらは、時刻を読みとってそれを表現することの不確実なあやまり、長針で分を読むことなどの時計のしくみの理解の不確実によるあやまりである。日常生活との


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