研究紀要第4号 福島県診断標準学力検査問題報告書 算数科 - 030/061page
ものさし、巻き尺などの計器を確実に用いる能力をとらえる問題であり、正答率は45.6%と低かった。
誤答しては、・「い」から「か」まで (11%)
・「う」から「か」まで (18%)
・「あ」から「え」まで (8%)
・「う」から「え」まで (6%)
・「い」から「え」まで (5%)これらのあやまりは、巻尺の基点(0のところ)または、目あてのところの目もりの読みのあやまりである。実際の測定の操作をとおし、めもりのはじは0から始まること、すなわち、0のところ、巻尺では金具の左端(あ)であることを確実に知らせ、実際の測量活動によって、計器になれさせるようにしたい。目もりを正しく読みとる訓練が必要である。
重さは、単位の重さをもとにして測れることの理解をねらいとした問題である。正答率は43.3%であった。あやまりは、外見上の大きさで考えた結果である。重さをくらべるには、単位の重さのいくつぶんあるかを調べ、その結果によって重さを比較するという、測定の基本を確実に理解させることがたいせつである。このことが発展して、普通単位としての「グラム」「キログラム」が考えられ、その必要性を理解させるようにする。
単位の理解のもとに、はかりを用いて重さを測ることができるようにする。今回のテストで、「はかり」の目もりの読みが45.5%と低い正答率を示した。計器のめもりのしくみについて、具体的な測量活動を通し理解をはかるようにし、正確にものの重さが測定できるように目もりの読みの訓練と同時に測定に対する正しい態度を養うようにすることがたいせつである。
(4) 図形
指導要領においては、基本的な図形を理解させ、これを認めたり、用いたりすることができるようにする。として、その具体的内容を示している。この領域において、これらを受け、角の理解、二等辺三角形、正三角形、円の中心、半径、直径についての理解、そして、円のまわりと直径の関係、球の直径などの理解に関する問題によって構成されている。
前述したように、従来では4年で指導した内容が、新指導要領では当学年で指導すべき内容となるなど、新内容がとりあげられるようになったので、移行措置もじゅうぶんに行なわれなかったことなども関係して、平均正答率は低い方であった。特に低い正答率の問題について誤答分析を行ない、その結果について考察を試みることにした。
@ 二等辺三角形、正三角形の理解