研究紀要第4号 福島県診断標準学力検査問題報告書 算数科 - 042/061page

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ている。(2)の誤答分析では、正答率0%、無答率54%となっており、誤答でもっとも多いのは「平行」20%、「垂直」10%で、その他「合同」「直線」「一致」「同じ」などが見られた。

この問題を通して考察出来ることは、「図形についての用語が十分に使いこなせないこと」である「合同」と「対応」ということばを比べると合同の方がより直観的で「対応」ということばよりは正答率の高いことは予想出来る。用語の指導にあたっては、具体的な教具や提示物について直観的な理解が先行しなくてはいけないことは勿論であるがこの直観とともに、日常語でそれを表現させて、除々に整理し、指導内容に近づけてゆくことが必要である。とくに対応などの用語では、平素の学習に提出される図形の板書の位置や大きさなどに変化といろいろの場合とを持たせることも必要であると思われる。

次に「空間における位置の表わし方の理解」をみる(7)の問題は

図形

で、この正答率は26.15%とやはり低い正答率である。この3つのをうめて正答としている。
このそれぞれのにどんなことばや、すうじを入れているか調査してみた。

第一のの正答率は45%、無答率26%で、誤答のうちもっとも多いのは(4)が20%で(3)も4%あった。その他は(1.2)(2.8)(中)などである。第二のの正答率は43%、無答率は30%である。誤答のおもなものは(左)10%、(右)6%、その他数字を入れたもの6%などであった。第三の正答率は31%、無答率30%である。誤答でもっとも多いものは、(2)の27%、(4)の7%などでその他(6)、(3)、(1)、(2.7)などであった。

「空間にあるものの位置の表わし方を知ること」という内容のねらいが、空間についての認識を深めたり、空間に関して数学的に考察し処理する能力を伸ばすことであることは勿論である。従来の図形の指導においても、こうした空間についての認識を忘れていたわけではないが、新指導要領では、いっそう強調されていると見るべきである。

図形の指導においては、中学校や高校で取り扱う「総合的方法」「解析的方法」を用いて図形を取扱う方法をふまえて、具体的なものから抽象的な図形概念へと導き育成することを考えていくべきである。


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