研究紀要第4号 福島県診断標準学力検査問題報告書 算数科 - 051/061page
(1)の正答率1%、無答率9%
(2)の正答率1%、無答率26%と低い正答率で、(1)の誤答で42%の誤答率を示したのが、
9.8×23=225.4
で、単なる整数×小数の問題として扱い、概数によって、おゝよその見当をつける問題として扱っていないことである。また、17%の225という答を出して、四捨五入、切上げ切捨ての問題と区別をしてないものと合わせると59%のものが、概数の意味を理解してないことになる。
(2)も同様に考えられる。(1)、概数の積、商の処理のしかたの理解の問題が、一桁の正答率を持っていたことゝ合せ、今後、具体例を通して概数をとって能率的に処理する訓練をする必要がある。次に、(長さ)と(時間)の2つの数量の割合としてとらえられる。
(速さ)の意味と表わし方、および速さを計算で求める問題は
であるが、(1)の正答率14%、無答率16%、(2)の正答率35%、無答率12%である。
誤答例では、(1)を60としたものが33%おり、(2)を60としたものが20%あった。
(1)を60と答えたものゝうち、その15%が(2)を60をしていたのは理解に苦しむが、(1)では 4×15=60
(2)では 120÷2=60と、単に数字の上から、余り考えずに答を60としたとも考えられる。ここで今後の指導上の問題として、速さでは、「単位量」が時間で無形なものであることがその単位の理解を困難にしているが、速さの理解の根底として、「単位量あたりの大きさ」の考え方の指導法の改善をする必要があるのではなかろうか。
5 数量関係
この領域では
oA×B=Cの式で2つの数量関係をとらえる。
o資料から全体の傾向を推計する。問題の正答率が低い。