研究紀要第7号 児童生徒の生活意識と社会観に関する研究 性文化に関する調査 - 002/052page

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 そこで今回は,子どもの社会認識の中の重要な項日の一つとして,性文化を中心に児童生徒の性意識の実態と社会認識との関連を調査することにした。

 A 調査対象と標本校

小学校6年,中学校2年,高校2年生を対象とし男女それぞれ250名ぐらい,計500名を基準とする。(詳しくは,後記参照)
 また地域性も考慮して,都市部と農村部とほぼ同数になるように抽出する。

 B 調査方法

 本年度は,質問紙法による調査を行ない,明年度に追跡調査を含めた面接調査を加える。

 C 調査の項目

調査表は,小・中・高校の3種類にわかれているが,発達段階による差異をとらえるために,できるだけ共通した内容を多くしている。

・日常生活の感じ方 
・日常生活で好きなこと
・今の社会のみかた  
・今の社会の特徴
・セックスについての感じ方,自分の考え方
・性についての情報への欲求
・アベック,キッス,ヌードのシーンに対する感じ方
・成人映画の看板に対する反応
・性についての情報源
・スカートめくりについての意見
・同学年生男女が手をつないで歩くことの是非
・見知らぬ人の車に誘われた時の態度
・人生観 
・価値観 
・好きな友のタイプ
・変声の時期  
・初潮の時期

 上記はすべて小・中・高共通項目になっている。
 そのほかに中学生と高校生に男女交際の程度,高校生に純潔観についての調査を追加する。
 変声や初潮の親の指導の有無については,小中学生の状態のみききだしてみた。

 D 調査期日と人員

昭和46年10月上旬から中旬にかけて実施していただく。調査人員は1613名となる。
小学校 7校,中学校 7校,高校 10校

ア 小学校   (単位:名)

都 市 農 村 総 計
141 135 121 141 262 276 538

イ 中学校

都 市 農 村 総 計
150 150 146 121 296 271 567

ウ 高校

都 市 農 村 総 計
148 145 96 119 244 264 508

総 計

都 市 農 村 総 計
439 430 363 381 802 811 1,613

 

 2.標本と子どもの傾向

 本年度は,性文化の調査の基礎資料をうる段階であるが,この結果は,今後いろいろな視点で分析し考察を加えるめんで役立つ資料になるので,つぎの3点をのせておこう。

 ○ 家庭環境と性意識

異性の兄弟の有無,長子と末っ子,中っ子が家庭の心理的環境によって,性行動,性文化への反応や異性に対する意識に差異があるのではないかとの考えからつぎのことを調査してみる。


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