研究紀要第7号 児童生徒の生活意識と社会観に関する研究 性文化に関する調査 - 004/052page
−毎日の生活のようす−
毎日の生活のようすでつらいことが多い子が,小学校10%前後,中学校14〜18%,高校が15%いるようで高校へいくにつれてやや多くなる。なんとも感じない者が,小学校より高校ヘいくと増加していく傾向がみられる。
こんな子どもの状態であったが,個々につらいことがどんなことかは,今後の面接項目にまつとしよう。上学年にいくとなんとも感じないという者が多いのは,生活の中で自主性を形成していく過程にあるのかとも考えられる。
○ 生理発達と性意識
すでに6年生となるとからだについて意識しはじめ,低学年のときは,男女いっしょに体重測定をしていたのに,乳房が大きくなり,メンスがあったりすると自分の発達を意識する子がでてきて,男女いっしょに測定することをきらうようになる。
男子では,声がわりや体毛の発生に気づき「女の子がくるとはずかしい。」という現象を呈するようである。
それで「いつからメンスになったか。」「いつから声がわりしたか。」という個人の変化をみることが,心の発達と大きな関係をもつであろうと考えられるので,変声と初潮の時期がいつか調べてみた。−変声と初潮の時期−