研究紀要第8号 教授組織に関する研究 実践編 - 017/029page

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ク 学年差がよいしげきとなり,それが技能面に生かされ,レベルアップがめだった。

C 児童の反応

 学年単位で授業を進めた場合よりも,合併授業を行なった結果は
ア 3年生は,4年生にまけてたまるか,4年生は3年生に恥かしいという心理も働き,放課後練習を重ねてとべるようになった者がみられ好結果をもたらした。  (児童の作文)
イ 多様な運動ができ,おもしろい 30/32
ウ 人数が多いので,友だちにまけてたまるかという気持ちが表われて,体育はおもしろい 30/32
エ 先生の教え方が,おもしろいので,これからも体育の勉強は,こんなやり方でやった方がよい。30/32 2名欠席

(9)児童の変容

@ レベルアップが見られる。
A 体育に興昧を示し技能の向上が見られる。
B 4年生も3年生より劣ってはいけないという心理も働きがんばるようになった。
C 基本的な,集団行動様式も身についてきた。
D 用具の準備,安全点検を余裕をもって行なうようになった。


8 高学年体育の検証

(1) 研究のねらい

 高学年においては,各種の運動を組み合わせて適切に行なわせることによって,筋力,調整力,持久力を養うとともに運動をするときのきまりを守り,おたがいに協力し,健康安全に留意して,運動を行なう能力,態度を養うことを目標としている。これらの目標を達成するためには,わが校のように小規模少人数学級校では,より本質的な授業を展開するために,適切な集団の再編成をして,学習を展開することが望ましいと考えられる。

 合併による協力分担方式による研究のねらいを具体的にあげると次のようになる。

@ 学年のわくをはずした,集団の再編成による教授過程を確かめる。
A 段階的な教授過程と教師の協力分担を確かめる。

(2) 題材名  開閉脚前転 台上前転 

(3) 目  標

\領域
項目\
体  操
       マット運動(開脚前転)
器械運動  とび箱運動(台上前転)




・いろいろな運動によって,身体を全体的,部分的に動かし筋力,調整力,柔軟性を養う ・前転の回転力を利用して開脚前転がなめらかにできるようにさせる
・助走して両足で踏み切り,両手をつき背を丸くして台上で前転ができるようにさせる

・みんなで約束を決めそれを守って,お互いに力をあわせ楽しく運動を行なうことができるようにさせる
・他の運動をするときの準備運動などに活用できるようにさせる
・自分の目標を決めて練習させる
・他人の長所,短所をみつけて,お互いに注意しあったり,注意されたことは,すなおにききいれる態度を育てる



・運動用具の安全を確かめて運動する習慣を養う
・自分の能力や体の調子などを知り,段階的に練習する態度を養う
・運動後の身体を清潔にする態度を身につけさせる

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