研究紀要第9号 児童・生徒の社会認識に関する研究 男女交際・性意識についての考察 - 002/020page
小学校では,女子より男子がいらいらすることが多く不安定度が高いことを示している。
楽しいことやおもしろいことが多いというのが14〜30%前後であり,男子より女子のほうが生活適応度が高く,反面無関心の者が多くみられる。半数以上の者が学校や家庭生活で,いらいらの情緒障害が見受けられる。これは,学校や家庭を含めた社会生活における環境不適応状態を示す者として,教師と児童,児童と児童,両親と教師の対人関係も新たな視点に立って検討すべきではなかろうか。
〔調査1-2〕 あなたは,学校や家庭生活で,まわりの人との関係をどのように感じていますか。
(中学校・高等学校)
中 学 校 高 等 学 校 都 市 農 村 計 都 市 農 村 計 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女ア.歩調をあわせてやっていく 56.7 65.3 41.5 63.6 50.9 64.6 41.5 60.0 58.0 64.0 50.0 62.0イ.自分の思いどおりにする 6.0 2.8 14.6 2.3 9.3 2.6 19.5 10.0 4.0 6.0 11.0 8.0ウ.自分の考えをいれてくれる人といっしょにやる 13.4 11.1 14.6 18.2 13.9 13.8 26.8 8.0 16.0 16.0 20.9 12.0エ.別になんとも感じない 23.9 20.8 29.3 15.9 25.9 19.0 12.2 22.0 22.0 14.0 18.1 18.0中,高校生全体としては,歩調をあわせてやっていく子が半数以上であるし,男子より女子は協調性があるようである。自分の思いどおりにしたい生徒は,高校生になるにつれてやや増加してくるし,自分の考えをいれてくれる人とならいっしょに行動する生徒も,女子より男子が多いのは性差といえようか。その反面なんとも感じない子は,中学生に多く,そっけない仲間関係だが,ひとりひとりの実態を知って対処する年代層にきているのだろう。
2.男女交際は,どのような状態であろうか。
〔調査2-1〕 男女のグループで,日曜日にハイキングにいく計画をたてたら,でかける前に親からいろいろと注意されました。いってくれることについてどう感じますか。
小 学 校 中 学 校 高等学校 都市 農村 計 都市 農村 計 都市 農村 計 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女ア.自分のためを思って注意してくれる 62.0 74.2 66.7 78.8 64.4 76.3 49.3 66.7 34.2 59.1 43.5 63.8 24.4 60.0 58.0 68.0 42.9 64.0イ.自分の気持ちはわかっていない 4.0 8.1 11.1 5.8 7.7 7.0 10.4 18.1 14.6 18.2 12.0 18.1 19.5 12.0 14.0 14.0 16.5 13.0ウ.べつになんとも思わない 32.0 17.7 20.3 15.4 26.0 16.7 25.4 6.9 36.6 9.1 29.6 7.8 39.0 12.0 26.0 8.0 31.8 10.0エ.その他 2.0 0 1.9 0 1.9 0 14.9 8.3 14.6 13.6 14.9 10.3 17.1 16.0 2.0 10.0 8.8 13.0