研究紀要第9号 児童・生徒の社会認識に関する研究 男女交際・性意識についての考察 - 005/020page

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 話しかけられても話をしないのは,小学生ほど多いが,はずかしいから離れるのは,中・高生と多くなる。最高は,中学生の男子64.8%と高校女子の63%で,異性を再認識し,経験したことのない世界へはいる不安が離れる状態を作るのか。進んで話し友だちになるのは小学生の28.8%〜30.8%が多く,中学生は17.6%〜12.6%で少率となり,高校男子は30.8%と多くなる。女子は1.0%の状態で,心理的面からか男女の差が著しい。男子は女子に比べ,欲求の行動化,積極的な求友行動をあたたかい態度で見守りたい。

〔調査6〕 あなたの学級で,そうじ当番をつくるとき,どのようなグループがいいと思いますか。

小 学 校
中 学 校
高等学校
都市
農村
都市
農村
都市
農村
ア.男女のグループ
12.0
38.7
42.6
51.9
27.9
44.7
47.8
48.6
43.9
75.0
46.3
58.6
31.7
52.0
70.0
48.0
52.7
50.0
イ.男は男どうしのグループ
30.0
21.0
24.0
9.6
26.9
15.8
13.4
15.3
19.5
6.8
15.7
12.1
12.2
2.0
8.0
4.0
9.9
3.0
ウ.友だちどうし
20.0
14.7
7.4
13.5
13.5
14.0
エ.名簿じゅんにする
36.0
24.0
20.4
23.1
27.9
23.7
38.8
29.2
29.3
13.7
35.2
23.3
51.2
38.0
20.0
42.0
34.1
40.0
オ.その他
2.0
1.6
5.6
1.9
3.8
1.8
0
6.9
7.3
4.5
2.8
6.0
4.9
8.0
2.0
6.0
3.3
7.0

 そうじ当番で,男女協調する態度は,小・中・高と漸次育ってくるが,農村と都市の差が著しくあらわれてくる。小学校男子12%と農村42.6%,高校男子の31.7%,農村の70.0%と2倍以上の割合をしめて郡部の子が素直な姿でうけとめているようである。ついで名簿順にグループを作ってお互いに協力しようとする態度はよいが,反集団的な態度がでないようのぞみたい。

 同性グループは,高校生が比較的少ない。異性グループ同志は,魅力とライバル意識がからみあってか,明るい協力態勢がでてくるのだろうか。
 要は現実の場に即応できて,やさしい豊かな心情が培われることである。

〔調査7〕 異性の魅力は,どんな点に感じられますか。(面接調査)

(単位%)
小学校
中学校
高 校
身体面
10
0
35
0
35
20
精神面
60
60
45
70
50
35
行動面
30
40
20
30
15
45

 小・中・高と40名を10名ずつのグループ・インタービューにより,相手の魅力はどこに感じられるかを問うたところ,身体面では,健康であることと顔の美しいことをあげている。
 女性は,異性の顔の美醜をあまり問題にしないのは,おもしろい現象といえよう。

 ついで精神面で,異性に対し男性は,「明るいこと,親切なこと,気のつくこと」を望み,女性は男性に対し「強い心で行動力があること,冷静で決断力がある,ハキハキして指導性がある,サッパリしていること」などを要求している。
 男性の行動力に対しては,女性は上学年になる程依頼心を示すようになるのは,結婚の相手としてみる意識が育ちはじめてくるからなのだろうか。
 身体上のことでとらえたのは,やがて精神的にも男女のらしさとなってあらわれ,それぞれの


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