研究紀要第9号 児童・生徒の社会認識に関する研究 男女交際・性意識についての考察 - 007/020page
上図では,小学校を省略したが,そのときにまかせるが多い。中・高生になると,普通の友として交際したいという気持ちが,倍以上しめてくるし,交際も開放的にわるびれず好ましい傾向を示すようになる。なおその場にならないとわからないという意見も22〜36.3%あるのは,現実の家庭の状況で,むかしながらの考えが残存しているのか,気軽に話しあえる余裕がないのか,その他の状態からか注目して観察してみたい。
〔調査10〕 あなたは,異性の友だちができたら,そのことを親に話しますか。
男女交際を親に話さないのは,男子のほうが多く,小・中・高の男女差は顕著でない。
またそのときにならないとわからないというのは,中・高生に26.4〜42.6%あるのをみても,両親の承諾をえた状態でありたいし,きかれたら話すふん囲気よりは,他人へ迷惑をかけることのないオープンな交際,不純交遊とか誤解の生れることのない交際を望みたい。
それには,家族間は明朗で,自他敬愛の中での交際が保たれるように周囲の温かい理解が必要であろう。〔調査11〕 生活観とすきな友だちは,どんな人ですか。
生活観は,昨年の調査を利用したものであるが,傾向を明確にさせるため,意識のはっきりした両極のものについての友だち関係の相関をとってみる。また考察をすすめるうえで,つぎのように類別する。
1.たいへん楽しい………A類型群
2.すこし楽しい
3.つらいことが多い
4.なんとも感じない………B類型群