研究紀要第10号 教育相談の事例に関する研究 教育相談の概要と面接・通信の相談事例 - 011/022page
(2) 登校拒否児(2)
@ 在籍状況
氏名 性 所属 H・H 男 M小6年A 現症の概要
ア,登校時刻になると胃病を起こして学校にいけない。
イ,学習にむらがある。B 症状の起始,経過
ア,4年の6月ごろ,給食をたべたくない,学校にいきたくないという。
イ,5年の1学期F病院に入院
ウ,幼いころから友だちが少ない。
エ,胃痛,歯痛を訴えて登校拒否C 診断,指導の方針
D 指導の経過
ア,神経症的な登校拒否と診断する。
イ,カウンセリングや遊戯治療をすすめる。
ウ,親の態度についての助言をする。
10.7母・子から現症の概要を聞く。 10.12前担任に対する信頼感が大きい。
入院したが,効果はなかった。死んでおわびするの遺書をかいたという。
(Y.G検査E型) 10.17登校拒否の理由を「恥ずかしい」と書く。母のひざの上にのる。 12.1親子関係調査をする 12.29親の態度について話し合う。
不安20 服従25 拒否25
不一致型
母親に甘え,人前でひざの上にあがる。(転校を検討する)※ 現状打破のため,母親の実家から通学できるようにした(転校)ところ,その後は毎日登校している。(1月以降)
(3) 登校拒否児(3)
@ 在籍状況
氏名 性 所属 Y・C 女 G中2年A 現症の概要
ア,慢性的な病弱のため欠席が多い。
イ,発熱のくりかえしで学校にいきたくともいけない。B 症状の起始,経過
ア,入園前に,紫斑病で2か月入院。
イ,中学校から扁桃炎発熱がつづく。
毎年平均80日くらい欠席する。
ウ,中学1年の時,リュウマチ熱で入院。
エ,中学2年の時,発熱欠席(留年)C 診断,指導の方針
D 指導の経過
ア,身体的異状から登校を拒否している。
イ,共感的な態度で接することが大事である。
ウ,養護学校への就学をすすめる。
8・4症の概要をきく。
リュウマチ熱の治りが悪くこじれた形で,0病院,M病院,F病院での診断,治療,入院の状況をきく。 8・22親子関係調査をする。(母・子)
(拒否・溺愛型)
留年については,本人の意志なので悔いていない。 8・24病院での診断では,身体の異状はないとのこと。
親子関係について話し合う。
転校を検討する。※ 現状打破のため,S市のY学校に入学手続きをとり,面接検査の結果入学が決定し,4月からの登校を楽しみにしている。