研究紀要第11号 学習指導改善に関する研究 理科実験器具の作成 - 012/024page

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9.水溶液中の電導性をしらべる装置

水溶液中の電導性をしらべる装置

1.製作のねらい

 この装置は,水溶液中における電気伝導をしらべることをねらいとする。
 すなわち,水溶液中で電気を通すものがあれば,豆電球がともり,また,電流計で電流の強さが測定できたり,極板の大小,極板の質のちがい,極間のへだたりなどによって,測定値がえられる。

2.製作の方法

(1) 材料

 乾電池,電池ホルダー,豆電球つきソケット,2Pターミナル,板(150o×90o×15o,1枚),アクリル板(1o×25o×80o,1枚 および1o×22o×15o,1枚),銅線(口径2o,長さ90o,2本),銅板(0.5o×10o×10o,2枚),リード線(赤2本 400o,黒1本 200o),ミノムシクリップ(赤小4個,黒2個),エンパイヤチューブ(200o 1本)

(2) 製作の手順

@ 電源部を図1のようにつくる。
A 電極部を図2のようにつくる。

(3) 製作上の留意点

@ 固定式と可動式の極板の支柱があるので使用目的によって製作するようにしたい。
A 極板の選定上,溶解しやすいものはさけたほうがよい。

電源部・電極部

3.使用法

@ 写真のように配線し,ビーカーに試料の溶液を注ぎ,豆電球の点滅を観察して,電気伝導をしらべる。
A また,@の方法で,電流計から電流の強さが測定できる。
B @の方法で,極板の大小により電流の強さの変化を測定できる。
C @の方法で,極板の間隔が可動式であれば,極間の距離とその電流の強さの関係を測定できる。
D この装置は,簡単につくれる上,電極や溶液の濃度などのちがいで,起電力を生ずるため。蓄電池への原理へ発展させ,使用することもできる。


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