研究紀要第11号 学習指導改善に関する研究 理科実験器具の作成 - 014/024page

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11.発泡スチロール樹脂を使った製作

発泡スチロール樹脂を使った製作

1.製作のねらい

 発泡スチロール樹脂は,下記のように優れた性質をもっており,しかも,板,球,カップなどとして市販され,身近な製品である。それらを利用して各種実験器具,模型をつくり,学習効果を上げていく。

 発泡スチロールの性質
(1) 密度  原料ポリスチレンビーズの密度1.05g/p3,これを10〜15倍に発泡させるので約0.11〜0.07g/p3になっている。
(2) 融点  明確な一定の融点を示さない。
(3) 熱伝導率  多量の空気を内蔵しているので非常に小さく 0.03〜0.04Kcal、/m.hrdeg.
(4) 耐化学薬品
  @侵されない薬品  無機酸,アルカリ,塩類水溶液,低級アルコール(冷時),パラフィン系炭化水素,油脂
  Aやや膨潤させる薬品  高級アルコール,アセトン
  B侵される薬品  ベンゼン,トルエン,キシレンおよび芳香族系ガソリン,四塩化炭素,タロロホルム,エステル,
これからの化学的領域においてエネルギー的実験が取り入れられるが,その時ビーカーより取り扱い,性能の点ですぐれた簡易熱量計,中学高校での原子分子モデル,サーモカップを用いセロハン紙を使った電気分解槽などをここで取り上げた。

2.製作の方法

作成の方法

 反応容器はサーモカップ(容積200p3)を使用する。ふたには,サーモカップの底の方から3p位切り取り,底に温度計用,かくはん用,ビュレット用などの穴をあけ,上図のようにして使う。または,スチロール板を厚さ1pの円板を切り必要な穴をあけて使ってもよい。(円板の切り取りは,切断器の項参照),小さな穴をあける時には,コルクポーラーであける。
カップを入れる容器は15p角,厚さ4pの板を図のように半分に切り,その後前述の円柱切り取り器でカップに合った半円柱を切り取ってから,接着剤で接着し,セロテープでまわりを止めておく。

(2) 電気分解槽

電気分解槽

図1のようにサーモカップを半分に切る。そこに


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